FOREST LOUNGEアーカイブ

平成29年度木材コーディネート基礎講座が始まりました

2017年9月27日
木材コーディネート基礎講座が今年もいよいよ始まりました。
今年で8年目になります。

森林や木材に関わる各分野において、12名の方が全国より集まりました。
これから約半年をかけて、木材コーディネートの基礎を学んできます。

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【講座概要】

日時 :平成29年9月23日(土)10:00~16:30
講師 :能口秀一(木材コーディネーター)
事務局:安田哲也
インターンシップ生:秋田麻菜香、若林知伸
場所 :近畿中国森林管理局
内容 :オリエンテーション(10:00~12:00)
座学1 木材コーディネーター概論 (13:00~14:15)
座学2 原木の特性(14:30~15:45)
考査1(16:00~16:30)

【講座内容】

今年度はインターンシップ生それぞれのレポートを掲載いたします。

<講座レポート1  作成者:若林知伸>

オリエンテーション

講座に関する基本的事項の確認やスタッフの紹介の後、受講生の皆さんに自己紹介をしていただきました。
今年度の受講生は、東は山梨、西は熊本よりいらしており、この講座が全国に広まりつつあることを実感しました。

次に、3グループに分かれてグループワークを行いました。
テーマは、受講生の皆さんが、「この講座で身に着けたいこと」、「身に着けたことを武器に、実践すること」。
受講生同士で、講座に対する思いや、どのような目的を持って受講に望んでいるかを共有していただきました。

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各受講生がポストイットに書き出したものを最後に模造紙にまとめてもらい、個々のグループの代表者が、全体に発表をしました。
「森の価値を正しく見極められるようになりたい」といった川上に関する意見から、「木材の流通、消費の全体像を知りたい」といった川中に関する意見、そしてさらには、「情報発信力を身につけたい」といった意見などが出され、皆様のやる気を伺えるグループワークとなりました。

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各グループには川上・川中・川下からのメンバーが含まれていて、どのグループとも類似する意見が出ており、共通の問題意識があることも伺える発表でした。
専門分野の異なる受講生が集いましたが、それぞれが抱える課題に共感が得られ、受講生の距離も縮まったように思いました。

座学1 木材コーディネート概論

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木材コーディネーターでもある能口秀一より、木材コーディネーターとはどういった役割を担うのかといった基本的なことから、国内の人工林の状況・課題点や、一般的な木材流通と地域産材流通における違い、木材を利用することによって森の資源維持や育成にどうつなげていくかといったことが解説されました。

木材コーディネーターの役割においては、「山主に森の価値を認識してもらわなければ、森を相続してもらえない。」ということを踏まえた上で、「木材流通における各段階でのお金の計算ができることが木材コーディネーターにとっては必要。」といった心構えを教えていただきました。

また、戦後の林業業界において、施業の手法が進化し、木材の需要先も変化しており、需要価格が低下している中で、材の価格決定方法がこれまでと変わってきているということを解説していただき、「50年後の未来の森はどのように変わるのか」ということを予測することの難しさをお話いただきました。

その上で、コーディネーターとして、地域の森林をどう活かすのかということを念頭に、地域産材の流通をどう組み立てていくのか、また、消費者につなげていくことでいかに森づくりを継続してもらうかといったことの重要性が解説されました。

木材コーディネーターが有するべき意識や能力と、また周囲を取り巻く状況、今後どうしていくべきなのかということ、何をしなければならないかということが解説されました。

座学2 原木の特性

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まず、業界用語のチェックです。その意味について解説をしていただきました。
さすがに全てがわかる受講生はいらっしゃらなかったようですが、ほとんどわかった方もいらっしゃったようです。

原木の特性を見ることは、すなわち木材の品質を把握することにつながります。「立木の段階」「原木の段階」「製材の段階」のそれぞれで木材の品質を読むことができます。
川下になるほど情報量は増えますが、「最近では高性能林業機械を使用することで、樹皮の情報が途中で消えていってしまっている。」ということも解説していただきました。

また業界用語チェックでもあった、品質に関わるキーワードが、木材では実際にどのような状態を指しているのかということを写真で解説していただき、品質をコントロールするために人ができる手法の選択肢が解説されました。

木材の状態の解説の際には、「現場では、"曲がり"などは切断位置を調節して、外してしまう」といったことや、「"モメ"などは外見からはわかりにくく、製材時や、鉋(かんな)がけをした瞬間にしかわからない」といったことも教えていただきました。

また、そのような欠点があるため、「造材によって、品質も決まるので、伐採や玉切り位置を考える必要がある」ということを解説していただきました。
歩留まりを良くするためには、造材の仕方をよく考えなければならないことがわかりました。


<講座レポート2 作成者:秋田麻菜香>

オリエンテーション

アイスブレイクも兼ねて自己紹介から始まりました。
北は岐阜、山梨、南は佐賀、熊本と全国各地から、素材業から材木屋、建築士まで幅広い業種の方が揃いました。
これからの交流が楽しみですね。

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ワークショップでは、3チームに分かれ、「講座で身に付けたいこと」と、「身に付けたことを武器に実践したいこと」を考え、意見を出し合い、発表しました。
全体的に「木材流通の現状を知りたい」「川上側の林業の基礎を知りたい」という意見が多かったです。「木材の新たな有効活用法を見つけたい」ともありました。

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やはりみなさん外せないのは、異なる分野の知識を身につけ専門分野に活かすこと。そのために基本を学び、ニーズを知り、きちんと木材の流れを自分の言葉で言語化することへの姿勢を感じました。

ワークショップ中はみなさん活き活きとご自身の想いを語っておられ、チーム内の親睦を深める時間にもなりました。他にも多く出た意見である「新たなネットワークを作りたい」に一歩近づいた印象です。

座学1 木材コーディネート概論

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木材コーディネーターである能口秀一が講師となり、半年という長い時間をかけて木材コーディネート基礎講座を受講することの大切さについて確認しました。

木材コーディネーターの必要性と役割、人工林の現状を確認し、それを踏まえ、「どうしたら次世代へ価値のあるものを残していけるか」と投げかけられました。

「林業には様々な地域があり、たくさんの工程があり、まだ知らない需要があり、講座で紹介するのは一例。人工林は結局のところ所有者の目的を軸にした、人と人とのつながり。だから顔の見える人たちとの連携を大事にしてほしい。」

「自分たちはどこのエリアで、どう関わっていきたいのかを明確にし、各々が木材の価値を決められる知識を身につけることが今の林業・木材界に求められている」と説明がありました。

座学2 原木の特性

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育林と木材の品質や立木品質のコントロールの条件など、立木→原木→製材まで一連の特性について学びました。

「立木は原木に比べ、切り口、曲がり具合、年輪、色つやといった情報がないため、品質の判断がしにくい」

「原木をどこで切るか、ニーズ、時期によって値段が変わる」

「ニーズを知っておく事で作業の無駄を省き、木材を有効に活用し、なおかつ最も価値の高い状態で取引する事ができる」

品質の見極めやニーズの把握が、肝要なことが分かりました。


【次回の講座概要】

日時 :10月7日(土) 10:00~16:30
講師 :二階堂薫(コピーライター)
            能口秀一(木材コーディネーター)
事務局:安田、藤田
インターンシップ生:秋田、若林
場所 :近畿中国森林管理局
内容 : メディア活用講座(コピーライティング講座1) (10:00~12:00)
座学3 森林の計量・木材の計量 (13:00~14:15)
座学4 木材のグレーディング(14:30~15:45)
考査2(16:00~16:30)