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実習3・4木材コーディネート基礎講座(平成28年度)

2016年12月19日
木材コーディネート基礎講座、第6回目のレポートです。
開催場所を再び兵庫県丹波市に移し、座学講座で学んだ内容を踏まえて
実習を行いました。

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講座の全体概要はこちらの通りです。

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【今回の講義】
日 時:12月10日(土)10:00〜18:00
          12月11日(日)  9:00〜16:00
講 師:中島彩(有限会社ウッズ)
            能口秀一(木材コーディネーター)
事務局:安田(司会進行)
インターンシップ生:鈴木(受付、撮影)
場 所:兵庫県丹波市氷上町
            有限会社ウッズ
内 容:マーケティング実習     :森の教室2・森の体験実習2
            ワークショップ
            技術習得のための実習 :演習5~8
            演習レポート3・4
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[1日目] マーケティング実習・ワークショップ

1日目は、実際にフィールドを設定し、その山の現状・健全度を調査する
実習を行いました。
これは、樹高や胸高直径、混み具合などから現在の森林の健全度を調査
し、今後期待できる姿を予測する
調査です。
品質の面では、枝打ちや曲がり、腐れの有無から木材としての価値を客観
的に評価する事を目標にしています。
この結果を森林所有者と共有することで、所有林の価値を知ってもらい、
今後の将来設計に役立ててもらうきっかけづくりを目指します。

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今回の調査林分は、ヒノキの人工林です。まずはプロットを設定しその中の
立木を単木ごとに調査するところから始めます。

講師は有限会社ウッズの中島彩と、木材コーディネーターの能口秀一が務めます。

講師の中島彩
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講師の能口秀一
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中心となる木を設定し、円形にプロットを設定する今回の方法で調査対象
となったのは20本。
受講者一人一人が立木の曲がり、腐れ、傷などの欠点がないかどうかを
評価していきます。
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次に試験伐採木を選定し、伐倒するところまでを行いました。これによって
樹高の実測値を計り、木口からは木がどうやって成長してきたかを判断す
る事ができます。また、樹冠の大きさを測る事で今後の間伐の必要性など
も検討し、立木の状態で見ていた時には分からなかった、細かい情報を
収集していきます。
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次に受講者全員で試験木から得られたデータを基に分析を行いました。
調査プロット内全体の情報も踏まえながら、総利用材積と材価を算出する事で、
現在の森林の価値が見えてきます。
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また、10年後の所有林の材積と価値の変化を、現時点で間伐を行った場合と
放置した場合とでそれぞれ算出し、その結果を比較検討します。

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最後に、受講者の方から森林所有者へと、調査の結果報告と今後どのよう
な森林管理を進めていけばよいかの提案を行いました。

・間伐を行う事で林内への日当たりは良くなるので、残した林分の成長は
  見込めるが、放置しても現在より山の価値は上がる。
  間伐するかどうかは、運送費を含めた間伐コストの事も考慮して、検討
  しなければならない。(Mさん)

・調査範囲の中には今後価値が見込めない劣性木も存在した。
  それらを中心に間伐を行ってはどうか。間伐にはコストもかかるが、残った
  林分の成長が促されるので将来的には決して材価が下がることはない。
  もし放置した場合、雪や風に弱い傾向が出ており今残っている林分に悪い
  影響が出る可能性もあり、総合的に判断すると間伐をした方が山にとって
  はいいと思われる。(Hさん)


講師からのコメントは以下の通りです。

・木材コーディネーターとして所有者に状況を伝え、所有林を今後どのように
   管理していったらいいか、一緒に考える事が重要。結果だけ伝えるだけでは、
   所有者のやる気を引き出すことはできない。

・曲がっているように見えても、造材の方法によっては問題をクリア出来る場合
   もある。自ら作業をやるやらないは別にして、所有者に所有林の価値を判断
   する意識を持ってもらうのが、木材コーディネーターの役目である。


[2日目] マーケティング実習・ワークショップ

2日目はグループに分かれて、木拾いと木取りの実習とワークショップです。
木造の小屋の図面を題材とし、必要な部材と寸法を読み取る木拾い、そして
製材所にある原木から部材を製材する木取りまでの一連の流れを一日かけ
て行いました。
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まずは、事前に課題として出されていた木拾いの結果の答え合わせを行いました。
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その後、図面から必要とされる部材を各グループで選択し、製材所に置かれ
ている原木(今回はスギとヒノキ)から製材する木を選び出し、木取りを
行います。

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歩留まりが良くなる木取りを考慮しながら製材するラインを決めていきます。
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実際に製材を行ってみると、外観からは見えなかった丸太の様々な特徴が
表れてきます。
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樹皮からは同じような節に見えても・・・
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内側から見ると、巻き込む時間の経過によって節が出たり出なかったりして
います。
欠点箇所は木口だけではなく、木の表面からも判断して木取りを考えなくて
はなりません。

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また、アテの部分は製材すると想像以上に反る事も実際に体感する事ができました。
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最後に製材された部材を調べ、歩留まりや利益率を計算し、各グループの発表
をもって今回の丹波実習は無事終了しました。

・製材後の部材を置くときは木裏を上にして置く。
   木表を上にして置くと応力で余計に反ってしまう。

・部材によっては、加工の時に細かいところに節があると余計な手間がかかって
   しまうという事も考慮しなければならない。見た目の問題だけではなく、後の
   仕事の事も考えた製材が重要。

次回の講座は、年が明けての開催となります。


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【次回の講義】
日 時:平成29年1月14日(土)10:00〜16:30

講 師:能口秀一(木材コーディネーター)
            安田哲也(一級建築士)
事務局:桜木(司会進行)
インターンシップ生:鈴木
場 所:近畿中国森林管理局
内 容:座学9 木材コーディネート事例A 一般建築例
    座学10 木材コーディネート事例B 公共建築例
    座学11 関係業者ネットワークとリスクヘッジ
    座学12 森林と木材流通の各種制度
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レポート:鈴木守門(インターンシップ生)

座学7・8木材コーディネート基礎講座(平成28年度)

2016年12月08日
本年度の木材コーディネート基礎講座も第5回目を迎え、あっという
間に折り返し地点を過ぎました。今回はどんな講座になったのでしょ
うか。インターンシップ生の鈴木が報告させて頂きます。
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今回の講義内容はこちらの通りです。

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【講義概要】
 
日時   :12月03日(土)10:00〜16:30
講師   :二階堂薫(コピーライター)
            能口秀一(木材コーディネーター)
事務局:桜木(司会進行)
場所   :近畿中国森林管理局
内容   :メディア活用講座3 コピーライティング講座2 (10:00~12:00)
            座学7 木どりと木材価値       (13:00〜14:15)
            座学8 木材の乾燥              (14:30〜15:45)
            考査4                              (16:00〜16:30)
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メディア活用講座3 コピーライティング講座2
前回のコピーライティング講座に引き続き、今回も講師としてコピー
ライターの二階堂さんにお越し頂きました。
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前回のおさらいも交えながら、伝わる言葉の表現や写真の配置につい
て注意点を教えて頂きました。

「かしこそうに見せる言葉は必要じゃ無い。ほんとうにかしこいのは、
やさしく相手が分かる言葉で伝える事ができること」

今回、受講生には事前に課題に取り組んで頂いておりました。
その課題というのは
(A)あなたが木材コーディネーターになったことを知らせる案内ハガキ
(B)あなたが木材コーディネーターとして取り組んだ商品・サービス・
  イベントの案内チラシ
A、Bのどちらかを事前に選択・作成したものを各自お持ちいただきました。
その課題をテーブルに並べて、受講者同士で講評を行います。    

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伝わった点・分かりづらい点を受け取った側の率直な意見として
付箋に記し、各作品を講評していきます。みなさん、アドバイス
も含めて丁寧に答えているのが印象的でした。

受講生のコメントが出そろった後は、二階堂さんからの講評に
移ります。

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「私はこれだ、と思う信念があれば書くべきである。そうすることで、
共感してくれる人の反応だけで無く、反対意見を持つ人の反応も得られ
る可能性がある」

「場合にもよるが、基本的に写真はイメージ、言葉は意味を伝える役割
を持っている。人の脳に届く速度はビジュアルが速く、言葉はその後に
届く」



座学7:木取りと木材価値
座学7では、原木の持つ可能性を見極め、適材適所に活かすことで木材
の価値を高めるための木取りについて学びました。

講師を務めるのは木材コーディネーターの能口秀一です。
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「これから増えてくるであろう30cm以上の大径材について、製材所に
よっては機械に入らないために扱えない場合が出てきたり、元木の根が
張った部分がついていると値段が逆に下がってしまう傾向が出てくる」

「15cmや17cmの柱材に特化した原木のみをシビアに仕入れる工場も
ある。その場合は、無駄の無い木取りというよりも、生産効率を良く
したり、在庫を作らないようにして無駄を省いている」

「木取りを考えた上で地域の森林の蓄積や林分の配置などを把握する
のが理想だが、現状はうまくいっていない」
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座学8:木材の乾燥

座学8では、木材の乾燥について、その必要性や乾燥方法の違いに
よる木材品質の特性について学びました。


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「木材は伐採してから乾燥の段階で収縮し、乾いてからも湿気を
吸って膨らむ。こういった木材の仕組みを知識として身につける
事が大切である」

「木材の乾燥における工程として養生させる時間があるが、特に
納期が無いときに抜けやすい。乾燥は基本的に外から始まるので、
木材の内部と外部ではどうしても含水率の差ができてしまうため、
それをできるだけ揃える為にも養生期間は設けるべきである」


次回は、再び丹波会場にて木拾いから木取り、製材までの一連の
流れを実践します。


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【次回の講義】
日 時:12月10日(土)10:00〜18:00
          12月11日(日)  9:00〜16:00
講 師:中島彩(有限会社ウッズ)
            能口秀一(木材コーディネーター)
事務局:安田(司会進行)
インターンシップ生:鈴木
場 所:兵庫県丹波市内
            有限会社ウッズ
内 容:マーケティング実習     :森の教室2・森の体験実習2
            ワークショップ
            技術習得のための実習 :演習5~8
            演習レポート3・4
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レポート:鈴木守門(インターンシップ生)