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座学9・10・11・12木材コーディネート基礎講座(平成28年度)

2017年1月27日
新年明けましておめでとうございます。新しい年を迎え行われた、
木材コーディネート基礎講座のレポートをさせていただきます。
座学講座としては今年度の最終回となりました。

今回の講義内容はこちらの通りです。
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【講義概要】
 
日時   :1月14日(土)10:00〜16:00
講師   :安田哲也(一級建築士)
            能口秀一(木材コーディネーター)
事務局:桜木(司会進行)
インターンシップ生:鈴木(受付・撮影)
場所   :近畿中国森林管理局
内容   :座学9・10 木材コーディネート事例 (10:00~12:00) 
            座学11 関係業者ネットワークとリスクヘッジ (13:00〜14:15)
            座学12 木材流通の各種制度       (14:30〜15:45)
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座学9・10:木材コーディネート事例(民間事業・公共事業)

座学9・10では、これまでにサウンドウッズがコーディネーターが
関わった案件より、民間事業と公共事業における木材コーディネ
ーターとしての役割、ステークホルダーの関係図やそれぞれの課
題について学びました。

講師は、一級建築士の安田哲也です

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「木材コーディネーターの役割として、需要者の要望に合わせて良質な
木材を提供すること、木材の流通を見える化してトレーサビリティを確保
することに加え、木材のありのままの情報(得手不得手)をエンドユーザ
ーに確実に伝えていくことが大切である。そうすることで、コーディネータ
ーとしての信用が得られると共に、自己のスキルアップにも繋がる」

「公共建築物の木造木質化には様々な課題があるが、特に限られた工
期のなかで、まとまった量の安定した品質の木材を提供することが難し
いと言える。地域の供給量の課題もあるなかで、このハードルを越える
ためには、例えば木材調達においてリスクの少ない材工分離発注方式
の採用や、複数年にわたった取り組みにするなどの工夫が必要である」



座学11:関係業者ネットワークとリスクヘッジ

座学11では、木材コーディネーターとして活動する上で重要な、連携事
業者とのネットワークを構築する方法や、材料を調達・確保する際に事
前に対策しておかなければならない様々なリスクヘッジについて、学び
ました。

講師は、木材コーディネーターの能口秀一です。
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「適正なコーディネートを行うためには、関係する事業者の規模や体制
をそれぞれ把握したうえで連携を組まなければならない」

「プレカット代は一様に低価格化している現状にあるが、大工さんによる
きざみ加工代の単価は都道府県によってバラつきがある」

「特殊材や大径材などの難易度の高いものも調達できるようにするため
には、川上から川下の各段階で調整できる機会を逃さないことが重要で
ある。これがバラバラのままだとダブつきが出たりして無駄が多くなり、
一連の流れでスムーズに仕事を行うことができなくなる」



座学12:木材流通の各種制度

座学12では、森林に関する各種認証制度や、木材利用による補助制
度や融資制度について学びました。


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「FSCをはじめとする森林認証は、対象となる森林に対して持続可能
な経営が行われているかどうかを基準としているため、品質に言及し
ているわけではない。認証された森林から生産された木材や製品へ
ラベル付けを行うことで、消費者の購買を通じて森林経営を支援する
はたらきがある」

「今後、住宅着工数はさらに減っていくことが予想される中で、建材需
要よりもバイオマス利用を始めとするチップ需要への高まりは助長さ
れていくだろう。木材コーディネーターとしては、地域の資産をどのよ
うに運用し、小さな範囲の中でいかにバランスのよい仕組みを作り出
して行けるかが課題となる」


次回は、いよいよ今年度基礎講座の締めくくりとなります、各受講者
によるビジネスプランのプレゼンテーションおよびワークショップが、
大阪会場で開催されます。

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【講義概要】

日時   :2月11日(土)10:0018:00 
            2月12日(日) 09:00~16:30
講師   :田中淳夫(森林ジャーナリスト)
            能口秀一(木材コーディネーター)
            島崎淳二(准木材コーディネーター)
事務局:安田、桜木
インターンシップ生:鈴木
場所   :近畿中国森林管理局
内容   :プレゼンテーション(2/11 10:00〜18:00)
            ワークショップ       (2/12   9:00〜16:30)
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レポート:鈴木守門(インターンシップ生)

第1回商品企画プログラム

2017年1月23日
木材コーディネート研究会が主催する3回シリーズのプログラムが始まりました。

木材コーディネート研究会とは、
木材コーディネート基礎講座を終了された方が、スキルアップし、
ネットワークを形成するための学びの場です。

今回の研究テーマは、「フローリング材の商品企画」です。

研究会のメンバーは、森林林業分野から木材製造流通分野、
木材利用分野と様々な専門分野を持っておられます。
普段の業務のなかで、商品開発やフローリング材に携わった
ことのない方もおられるため、一回目は、情報の共有を行いました。

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第1回商品企画プログラム

実施日:平成29年1月21日(土)10:00-17:00
会 場:近畿中国森林管理局
講 師:融点株式会社 代表取締役 秋松太地氏
    林業家・NPO法人サウンドウッズ理事 山口祐助氏
主 催:木材コーディネート研究会
事務局:NPO法人サウンドウッズ
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第2回目の様子はこちら
第3回目の様子はこちら

オリエンテーション
今回のテーマが決まった理由や、当プログラムのルール設定等について、
基礎講座受講年度から1人ずつ任命された世話役より説明がありました。

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商品開発とは
融点株式会社の秋松氏を講師にお招きし、デザインとはなにか。ニーズ
を知るとは。
アイデアを生み出す上で気を付けるところ。など、商品開発で考えておく
べきポイントについてお話いただきました。

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「デザインの本質とは、「(現状を)よりよくすること」×「差別化」である。
したがって、決してデザイナーと呼ばれる職業だけが考えるべきこと
でなく、仕事をするうえでは、誰もが広く知っておくべきことである」

「何もないところからいきなりアイディアは出てこない。アイディアが生み
出されるには必ずインプットが必要である。そのためには、顧客情報や競合
の情報を収集するのはもちろんのこと、一見林業などの今回のテーマと関係
のないような情報も広く集めることが重要である」


商材を知る1
今回のテーマとなるフローリング材は、サウンドウッズの理事も務めて
おられる山口祐助氏の立木から作ることを想定しています。
そのため、山口さんを講師としてお招きし、立木情報や生産量などを
インタビュー形式で教えていただきました。

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参加者からは、以下のような質問が投げかけられていました。
・山土場へ出すまでの生産コストの他、持続可能な林業を営むには
 どの程度のコストを見込むべきか。

・間伐材を搬出すると仮定した場合、年間どれくらいの搬出が可能なのか。


商材を知る2
続いて、フローリング材をご自身の材木店で取り扱っておられる研究生からは、
フローリング材の市場について解説をいただきました。
また、建築士として、日々フローリング材のニーズを施主さんから聞いておら
れる研究生からは、他の床材と比較した無垢フローリングのニーズについて
解説をいただきました。

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「フローリング材は、合板フローリングが主流である。その理由として、
安い、傷がつきにくく、メンテナンスが少なくて済む、クレームが少ない
等が挙げられる。
最近では、合板フローリングでも無垢の質感やデザイン性を追求した
商品が販売されており、それには、無垢フローリング材にはない機能
(床暖房対応や、消音対策等)が備わっている。
無垢フローリング材の商品企画をする際は、このような合板フローリン
グ材とどのように差別化するのか、が求められる」


「無垢のフローリング材は、合板と比べて傷は必ずつくし、メンテナンス
も必要であるが、無垢に関心のある方は、これらの点に一定の理解を
もっておられる傾向が高い。しっかりと、無垢フローリング材のメリットと
デメリットを理解し、納得いただいたうえで購入いただく必要がある」

「さねの規格は、製材機のメーカーや刃の種類によっても異なり、非常
に精度の高い加工技術が求められる」


グループワーク
4つのグループに分かれ、それぞれにここまで得られた情報について
自由にディスカッションしたうえで、立木からフローリング材になるまで
に、どのような流通段階があり、そこにどのような人が関わるのかを
模造紙にまとめていただきました。

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フローリング材がどのようなシーンで誰に使われるのかを書き出すことにより、
商品企画のアイディアが色々浮かんだようです。
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次回は、これらのアイディアを基に、一人一案商品企画をまとめていただき、
グループごとで練り上げるステップに移ります。