お知らせアーカイブ

座学7・8木材コーディネート基礎講座(平成29年度)

2017年11月28日
木材コーディネート基礎講座第6回目が開催されました。
今年は、前日に第5回を開催しているので、連日になりました。
今回は、インターンシップ生の若林、秋田順でレポートしていきます。

第6回の講座は以下のとおりです。

【講座概要】

日時 :平成29年11月19日(日) 10:00~16:30
講師 :二階堂薫(コピーライター)
    能口秀一(木材コーディネーター)
事務局:安田哲也
インターンシップ生:秋田麻菜香、若林知伸
場所 :近畿中国森林管理局
内容 : メディア活用講座2(コピーライティング講座2) (10:00~12:00)
座学7 木取りと木材価値 (13:00~14:15)
座学8 木材の乾燥(14:30~15:45)
考査4(16:00~16:30)

【講座内容】

<講座レポート1 作成者:若林知伸>

メディア活用講座2 コピーライティング講座2

2回目のメディア活用講座、前回に続き、コピーライターの二階堂さんを講師にお招きし実施しました。

まず、前回の振り返りから。
伝わるということはどういうことか、「伝える」と「伝わる」との違いという基本的認識を再確認しました。
そして、受け手の視点に立つという姿勢を持った状態で、伝わる言葉に重要な四つの特徴を押さえておく必要があることを振り返りました。

その後、早速前回課題の講評会が始まりました。
受講生が作ってきた制作物を並べ、まずはお互いに共有します。
この時、良い点と改善点をそれぞれ付箋に記入し、貼っていきます。
お互いの制作物を前に、受講生の皆さんは熱心に書き込みをしておりました。

20171119Waka01.JPG

その後、それぞれの制作物を前に、受講生がどのような狙いで作成したか、プレゼンテーションが行われました。
そして二階堂さんからそれぞれの受講生にアドバイスをいただきました。

20171119Waka02.JPG

「デザインは動線を気にしながら作る。ストレスなく読めるように、文章の端を揃えるなど整理が必要。」
「書体も実は情報。意味のある言葉に書体が情報として加わるので、書体がうるさく見えないように。」
「相手にとっては、"何をしてくれるか"、"自分にとってどんな価値をもたらしてくれるか"が重要。そこを伝える工夫を。」

最後に、前回の講義で出された質問に、二階堂さんが答えていただき、コピーライティング講座は終了しました。


座学7 木取りと木材価値

午後は、木材コーディネーターの能口より座学7の講義がありました。
製材の実習に向けてどのような木取りをなぜするのかということを学びました。

20171119Waka03.JPG

「原木の中身を想像しながら製材できるように、目利きが必要となる。
特に素性のわからない原木に対しては重要になる。」
「良いものを作れる可能性があっても、それを活かさず、それぞれの流通の各段階の都合で木材が流れていくと、利用者や山側に適正な価格を提供できない。
そのような問題が良く起こっている。」

一般的な木材の用途と木材の径級についても、どのような製材の仕方があるか、ホワイトボードに図説しながら、説明がありました。
「現状では、山側、建築側とも、直径と本数だけ合わせればよいという認識で、製材の品質が入っておらず、上手く木材の活用ができていない。
その間をつなぐ役割が重要となってくる。」

またいろいろな製材方法がある中で、どのような木目が出てくるのか、講座で使われているテーブルの木目を参考にして、解説がありました。

20171119Waka04.JPG

木材コーディネーターとして、製材時に必要な原木の情報は何かを学ぶ講義でした。


座学8 木材の乾燥

引き続き木材コーディネーターの能口より、木材の乾燥についての講義でした。
乾燥によって、木材は変形するため、その変化具合を読めないと製材の木取りが決まりません。

20171119Waka05.JPG

乾燥が必要な理由から、その種類や設備、方法、品質特性について学びました。
「昔は大工が乾燥していたため、製材所はそれを考慮する必要が無かった。最近は乾燥したものを出荷することが求められている。」
「実際使われる場所にあった含水率にできればよいが、最近の住宅は過乾燥気味で、条件が厳しくなってきている。昔の方法では対応できなくなっている。」

乾燥の種類については、天然乾燥、人工乾燥のそれぞれについて、手法や形式を交えて説明がありました。
20171119Waka06.JPG

「人工乾燥では、材の状態をそろえて炉にいれないと、過乾燥などがおき、品質が劣化する。
材質や材寸などはそろえて乾燥することが必要。」
「乾燥によって、収縮や変形が起きるため、その分を考慮して分増しをしておかなければならない。」
「乾燥機があるのに技術的な蓄積ができておらず、使えていないというところがまだある。
乾燥スケジュールの管理・計画もしっかりする必要がある。」


<講座レポート2 作成者:秋田麻菜香>

メディア活用講座2 コピーライティング講座2

以前にも来ていただいたコピーライター二階堂薫氏が講師です。
テーマは「伝わる言葉、受け手の視線」
伝わる言葉とは何か前回を振り返りながら、二階堂流の要点を確認していきました。

20171119Akita01.JPG

今回は、受講生が制作したチラシかはがきを持参して発表し、その発表と課題に対する講評を行います。
まずそれぞれの課題を机に並べ、受講生それぞれに課題の良い点、悪い点を付箋に記入していただきました。
「何がどういいのか具体的に」というアドバイスを受け、机には付箋がびっしり。

20171119Akita02.JPG

次に課題に込めた思いを一人ひとり発表していきました。
私も受講者の一人として発表しましたが、周りの反応を見ると、自分の思っていたことがまだまだ伝わっていないということが大変理解できました。

20171119Akita03.JPG

「時間がないからといって良いものができないわけでもない」
「どこに置くのかも想定して作成するべき」
など、非常に為になる講評を受け、制作物作成の際の要点がつかめたのではないでしょうか。

二階堂氏による講義は毎回得るものが多く、また開催して欲しいという声がたくさんあがりました。


座学7 木取りと木材価値

午後からは、木材コーディネーター能口が講師を務めます。

なぜ木取りをするのか、何に重点を置いてどんな方法で木を挽いているのか、深く理解を進めていきます。

20171119Akita04.JPG

その過程の中で木材コーディネーターに求められる役割を確認していきます。

「材にこだわる人(施主や大工)がいると、キレイに揃うように製材することを心がける。
しかし、こだわらない人は最低限の質を満たしていれば、どんな木を持っていったとしても問題ない。
こだわる人がどんどん減っているのが現状。」
「製材はノコを入れる向きを変えることで木目をコントロールできる。」

といった能口氏の言葉からは、昔と現在ではニーズが変化しており、製材の立場で材の質を上げる、コントロールの幅が広いことが理解できます。


座学8 木材の乾燥

引き続き、木材コーディネーター能口による講義です。

木材乾燥の必要性、乾燥方法の種類や考慮すべき点など、実際の業務を交えて具体的な説明を受けました。
木材流通の中でも、乾燥による収縮や損傷への理解はしっかりとしておかなければならない項目の一つです。

20171119Akita05.JPG

「昔の大工はそこまで乾燥させずに木を買い、ゆっくりと時間をかけて家を建てていた。
だが短期間の工期が求められる中、確立した乾燥技術は最近の出来事であるために、大工によって基準が曖昧になっていることもある。」
「自然乾燥は数値が出ない為やりにくい。最近は高温乾燥が主流。」と能口氏。

木材乾燥も製材と同様、求められている品質に対してどの方法をとるべきなのか、現代に対応した釣り合いを見極めるのが重要だということが理解できました。


【次回の講座】
日時 : 第7回 12月2日(土)(10:00~16:30)
第8回 12月3日(日)(08:30~16:30)
講師 : 能口秀一 (有限会社ウッズ・木材コーディネーター)
中島彩  (有限会社ウッズ)
場所 : 第7回 12月2日(土)前山(さきやま)コミュニティーセンター
第8回 12月3日(日)丹波市立幸世交流施設
有限会社ウッズ製材所
内容 : 第7回 12月2日(土)
 山の棚卸し(10:00~16:30)
第8回 12月3日(日)
 演習講座5・6(09:00~12:00)
 演習講座7・8(13:00~16:30)

座学5・6木材コーディネート基礎講座(平成29年度)

2017年11月28日
木材コーディネート基礎講座の第5回目が開催されました。
今回は、インターンシップ生の秋田、若林の順でレポートしていきます。

第5回の講座は以下のとおりです。

【講座概要】

日時 :平成29年11月18日(土) 13:00 ~ 16:30
講師 :能口秀一 (木材コーディネーター)
事務局:安田哲也
インターンシップ生:秋田麻菜香、若林知伸
場所 :近畿中国森林管理局
内容 : 座学5 木材の活用・カスケード利用 (13:00~14:30)
座学6 森林の計量・木材の計量 (14:30~15:40)
考査3(16:00~16:30)

【講座内容】

<講座レポート1 作成者:秋田麻菜香>

座学5 木材の活用・カスケード利用

基礎講座第5回は、能口秀一が講師を務める座学から始まりました。
20171118Akita01.jpg

カスケード利用とは一本の木を建築材から合板、木質エネルギーまで質に応じて段階的に木材を利用することです。

「適材適所」、この言葉は家づくりの場面で、木をそれぞれの特性に応じて使用するということからきています。
ここでは求められている品質と供給する側のコストを釣り合わせるという意味で使用し、求められる材に適した製材方法を見極めることが大事だということを受講生の皆様に知っていただきました。


座学6 森林の計量・木材の計量

座学6では、はじめに製材品等級の種類について学んでいただきました。
「中にはあいまいな基準なものもあり、人によって感覚が違うために取引上で問題が起こることもある。」と能口氏。

次は木材の流通段階毎にかかるコストを、テキストに習い自分達で計算しながら木材の見積もりを出すことで、理解を深めました。

山主に求めている単価、その流通過程で必要となる作業などを、実際に手を使って過程を辿っていくことで林業界が抱えている課題解決の重要性に、より実感が持てたのではないでしょうか。

20171118Akita02.JPG

受講生の方々はこの作業を通して、複雑な条件によって変動する流通構造を知り、驚いていた印象です。


<講座レポート2 作成者:若林知伸>

座学5 木材の活用・カスケード利用

第5回は、木材の活用・カスケード利用から講義が始まりました。
講師は、木材コーディネーターの能口氏です。

資源としての森林の利用について学びました。
空間活用以外に、森林資源の利用としてどのようなものがあるのか、その付加価値の高さも意識しながら考えなければなりません。

20171118Waka01.JPG

「山林の作業において邪魔だから廃棄してしまうということがあるかもしれないが、実はそちらのほうに価値があるということも気をつけなければならない。」
また能口氏から、受講生に
「植物として、葉、枝、皮などの資源で、うまく製品として活用されている事例を挙げてください。」と質問が投げかけられ、それぞれ事例を出し合いました。

各用途における木材価格リストも配布され、建築用材や土木用材、梱包用材などにおける用途、価格も確認しました。

「原材料費の高い・安いという製品と、加工度の高い・安い製品があり、木材利用を推進する上で、山元が"価格が安いままでいいですよ"と言ってしまうと、どんどん安い材での発注が続いてしまう。現状がそうなっているので、気をつけなければならない。」
「最大価値を計算しても現場では判断できないことが多い。計算方法と現物を見る目を持ち合わせている必要がある。」という木材コーディネーターの重要性が説かれました。


座学6 森林の計量・木材の計量

引き続き、木材の価値と価格についての講義です。

木材価値の表記基準や、どの段階でどのようなコストがかかり、価格が決まるか、そしてそれが適正であるかを学びました。

20171118Waka02.JPG

まず、どのような製材品の等級の種類があるのか解説がありました。
「JASの等級によって、値段が決まってくるわけではない。需要や製材・流通コストなどが関連してくる。」

そして、造作材の節の計測方法などの解説後、木材価格試算シートを用いて、製品寸法を決め、素材生産、原木市場、製材でかかるコスト項目を試算し、最終的にどの段階で、どれだけのコストがかかっているか、明らかにしました。

一般的な価格帯で試算をしていくと、最終的な価格に対する山主への還元率がとても低くなることに、受講生みなさん衝撃を受けていたようでした。

20171118Waka03.JPG

「素材生産、市場、製材などの各段階がどれくらいかかるかきっちりわかり、売り先もしっかりと決めていれば、値段もきちんと決められる。現状では各段階がアバウトで、しっかりとできていない。」というまとめがあり、今回の講座は終了しました。


【次回の講座】

日時 :第6回 11月19日(日) (10:00 ~ 16:30)
講師 :二階堂薫(コピーライター)
    能口秀一(木材コーディネーター)
場所 :近畿中国森林管理局
内容 : メディア活用講座(コピーライティング講座2) (10:00~12:00)
座学7 木取りと木材価値 (13:00~14:15)
座学8 木材の乾燥(14:30~15:45)
考査4(16:00~16:30)

実習1・2木材コーディネート基礎講座(平成29年度)

2017年11月09日
木材コーディネート基礎講座の第3回・第4回が丹波市で
一泊二日の合宿形式で行われました。
今回は、インターンシップ生の若林、秋田の順でレポートいたします。

第3回と第4回の講座は以下の通りです。

【講座概要】

第3回
日時 :10月28日(土) 10:00~21:00
講師 : 能口秀一(有限会社ウッズ・木材コーディネーター)
中島彩(有限会社ウッズ)
宮川五十雄(NPO法人森の都研究所)
事務局:安田哲也、藤田良子、竹内優二
インターンシップ生:秋田麻菜香、若林知伸
場所 : ライフピア市島
前山(さきやま)地区
多可町立青年の家(エコミール加美)
内容 : 森の健康診断10:00~16:30
ワークショップ19:00~21:00
第4回
日時 :10月29日(日) 08:30~16:30
講師 : 能口秀一(有限会社ウッズ・木材コーディネーター)
竹内優二(有限会社ウッズ)
事務局:安田哲也
インターンシップ生:秋田麻菜香、若林知伸
場所 : サウンドウッズの森
有限会社ウッズ製材所
内容 : 演習講座1・208:30~12:00
演習講座3・413:00~16:30


【講座内容】

<講座レポート1 作成者:若林知伸>

第3回木材コーディネート基礎講座「森の健康診断」

台風の影響もあり、午前中は、室内に移動して、森の健康診断の方法や経緯について学ぶ座学となりました。

まず、講師の能口より、本日の森の健康診断の趣旨と、本日の概要について説明がありました。
「木材コーディネーターとして、森の健康診断の手法を理解して、地域の方を対象にして、何を大事にするか目的を読み取ってほしい。」とのことでした。
次に講師の中島より、森の健康診断が興った経緯や、実施方法について具体的に解説いただきました。
調査表も一緒になっているわかりやすいマニュアルがあり、すぐに調査ができるようになっています。

20171028Waka1.JPG

「森の健康診断は、一般の人がとにかくわかりやすく簡単に身近にあるものでできるように、専門の調査員と共同で開発されたもの。それによって、地域の住民が主体となって、森について数字という根拠を持って考えることができるようになる。」という狙いがあるそうです。

また森の健康診断では、各々に役割があるのですが、「メンバーが主体性を持ってできるために、リーダー役は口出しをしないのが良い。」ということが印象的でした。
1時間ほど解説していただいたのち、今回は、2班に分かれ役割を決めました。

お昼休憩を挟んだのち、いよいよ実地実習です。
今回はスギとヒノキの2種類の人工林に調査に入りました。まずは全体の印象を感じてもらいます。
受講生からは、「込み入っていて、比較的暗い。」「ひょろひょろっとした木が多い。」といった感想が出ました。
全体の感想を共有したらいよいよ調査の開始です。皆で一本の木を決めたら、それを中心として範囲を設定します。

20171028Waka2.JPG

そして、土壌の状態、下層の植生(草や低木)の状態、そして胸高直径や樹高などを測定して行きました。
受講生の皆様は、それぞれの役割分担に応じて協力しながら調査を進めていきました。

調査したデータから森の状態を診断すると、なんと超過密状態。受講生の皆様も驚きの様子でした。

続いて、一旦森から離れ、調査で採取した下層の植生について、どういう種類があったのかを講師の宮川先生に確認していただきました。
2班のグループからは同じ種類の草木も見られましたが、異なる種類のものも多くありました。
宮川先生からは、その種類について解説していただきながら、草木を同定する際に必要な知識を教えていただきました。

20171028Miyakawa.JPG

「芽から一年で伸びた部分が葉。一枚の葉っぱを取ってきたとしてもそれが葉とは限らない。」
「種類を見分けるには、その一枚の葉でなければプロでも難しい。」

また宮川先生が調査の合間に採集した草木やキノコをシートに広げ、
「キノコにも生え方に多様性がある。腐った木から生えているものもあれば、生きている木と共生しているものもある。
人工林などでも、手入れが行き届いて、土壌が豊かであればそういったキノコが見られる。」と説明があり、人工林の手入れの見分け方についてもアドバイスをいただきました。

台風の影響による雨の中でしたが、受講生の皆様は熱心に森の健康診断についての手法を学んでいました。


第3回木材コーディネート基礎講座「ワークショップ」

夕食を挟んで夜は、ワークショップの開催です。
森林をフィールドとした市民参加のイベントを企画し、どのように事業コンセプトを立案すべきか、その手法を実践形式で学びます。

ワークショップの説明後、最初に行うのは、各自が思いつく森林所有体のポストイットへの書き出しです。受講生は頭を悩ませていたましたが、5分で絞るだけ絞り出しているようでした。
出されたポストイットをテーブルにまとめ、三人の講師がその中からそれぞれ一つずつ所有体を選び出します。

20171028Waka3.JPG

そして、三グループに分かれて、それぞれの講師が選んだ所有体一つに対し、一つのイベントを企画します。
各グループでは、対象の講師より、どういう所有体で、森林の現状はどうか、課題は何があるか、細かく聞いていきます。
今後どうなっていって欲しいかを考えて、イベントにもりこんでいきました。

1時間ほどのワークショップですが、受講生の眼差しは皆真剣。それでいて、どこか和気藹々としていました。そして、いよいよ発表です。各グループそれぞれがユニークなイベントを発表していきました。

20171028Waka4.JPG

講師の方々からは、
「将来ビジョンが描ければ、具体的に誰がどう森に関わっているのかがあればそこから遡って、より長いスパンでの活動が見えてくる。」
「主催者がどこまで準備をするのか。対象やコンセプトがはっきりしていないとそういった計画が曖昧になってしまう。」というアドバイスをいただきました。

20171028Waka5.JPG


第4回木材コーディネート基礎講座「演習1・2:森林施業と原木の品質」


丹波スクーリング2日目は、森林施業と原木の品質について、実際に山の中に入っての実習です。
昨日からの雨が続く中の実習でしたが、なんとか森の中に入れそうでした。

まずは、講師の能口より、室内にて事前の説明が行われました。
品質を確認するチェックシートが配布され、立木、原木における品質チェック項目について、その手法や注意点を解説いただきました。
「胸高直径は、その高さで一番細いところを記載しなければならない。製材するときにどのような製品ができるかが決まってくるので、確実に製品が取れる最小径が必要となる。」
「枝下高は、風などにより自然落枝することもあるため、こういった台風などがある際には、参考にしない。」などがポイントです。

その後、身支度をして森へ。今回は個人が所有していらっしゃる人工林を見学させていただきました。
まず、講師の能口からこれまでの復習もかねて受講生に質問がとびます。
「この木はスギ?ヒノキ?」「胸高直径を測るときは、山側から?谷側から?」
怪しい回答もある中で、輪尺や、樹高測定計、レーザー測量計などを用いて、胸高直径や、樹高、枝下高などを実際に一通り測量をしました。

20171029Waka01.JPG

また、概観からわかる立木の品質について、割れなどの傷の実例を見ました。
「山側から見ると立木は真直ぐに見えるが、90度回ると曲がっていること場合がある。曲がりを見る場合はしっかりと樹の周りを回って見なければならない。」
「施業するときに傷をつけてしまうこともある。新しい傷はわかりやすいが古い傷はわかりにくいので注意してみなければならない。」と解説がありました。

20171029Waka2.JPG


第4回木材コーディネート基礎講座「演習3・4:木材の計量」

午後は、有限会社ウッズの製材所に移動して、屋内での実習です。
伐採された原木から、どのように製品が取れるのかということを、原木を計量してシュミレーションします。
講師の能口より、まずオリエンテーションが行われ、材積の計算方法、節について解説がありました。

そして製材所現場に移動し、原木を見学します。
「市場では、真直ぐに見えるように置かれるが、真直ぐが見たいわけではなく、どこまで製品が取れるか、曲がりを見なくてはならない。」
といった市場で見るべきポイントの解説があり、いよいよ実習がはじまりました。

20171029Waka3.JPG
[三グループに分かれて、それぞれ一本ずつ、原木の材積、製品の材積見積もり(主製品と副製品)、歩留まり計算をしていきます。
曲尺やメジャーなどを駆使し、それぞれ原木や製品の材積を柱角を取ることを条件に計算していくと、、、なんと歩留まり70%を超えるグループも。
これには一同盛り上がりましたが、
「グラップルでつかまれた部分などは、外側の副製品2枚目まで使えないこともある。そういったところから購入すると製材側は損するし、逆に山側で保てる品質項目の一つである。」
と注意すべきことを学びました。

引き続き、有限会社ウッズの竹内から、材の品質を左右するヤング係数の測定について解説いただきました。
目の前にあるスギの梁材のヤング係数を測定すると、ヤング係数が高いのは、節の多い材でした。
「節が多くても、ヤング係数は高くなる材もある。その場合無節で値段は高いがヤング係数が低い材と、どちらを使うべきか。」
そういった質問が能口より受講生に投げかけられ、皆様思案しているようでした。

さらに、簡易の含水率計を用いて柱材の含水率を計測します。
「材の端は乾燥しやすい。端から端まで含水率計を当てていき、分布を見なければ品質を見誤る。」
「薄い材では、計測器の範囲が材を突き抜けて測定してしまう。二枚重ねて測定してはいけない。」など解説がありました。

20171029Waka4.JPG

最後にJASの目視等級について製材されたものを前にして、解説いただきました。
「製材の仕方によって、節の出方が異なり、等級も変わってくる。」
「そのような点から、JAS等級のさらに上の見えない価値というものがあり、比べるとわかってしまう。」


<講座レポート2 作成者:秋田麻菜香>

第三回・第四回は大阪から兵庫丹波に場所を移しての開催です。
実際に森に入っての実習や製材所の見学など、普段なかなか入ることのできない場所での講座となりました。
台風の影響で大雨と暴風というあいにくの天候でしたが、外の様子を見つつ、可能な範囲で実習を進めていきました。

第3回木材コーディネート基礎講座「森の健康診断」

森の健康診断とは、2005年に矢作川水系ボランティア協議会と矢作川森の研究者グループが共同開発した、
「一般の人が、人工林の健康状態を、身近な道具で、簡単にできる方法で、楽しみながら調査する」もので、
「全国統一された方法で人工林を調査してデータを蓄積すること」
「整備活動による環境変化をモニターすること」
「人工林の現状を一般の人にも知ってもらうこと」を目的としています。

山主さんに自分の所有する山がどのくらい健康なのかを知ってもらう機会でもあります。
講師の中島氏より説明を受け、調査方法の基礎知識を学びました。

20171028Akita1.JPG

ヒノキ林チームとスギ林チームに分かれ、調査を始めました。

木の太さ、本数、下草の種類、土の状態など様々なデータを計測していきます。
糖鎖結果からは、スギ林ヒノキ林いずれもかなり過密なことが判明しました。
「結果を山主にどう伝えるべきか」と能口氏。
単に現状を伝えて終わりにせず、この結果をもとにこれから健全な山にするための方針を考えていく必要もあると言えます。

20171028Akita2.JPG

調査終了後は、植物のプロである講師の宮川氏から、周辺で収集した草木についての解説を受けました。

20171028Akita4.JPG

調査林にはヒノキとスギだけではなく、いろいろな植物が生息していました。
林によく生えているシダ類は何万という種類があり、ぱっと見ただけではわからないことが多いのだそうです。根っこや葉の裏、季節による姿の違いで判断するようです。

20171028Akita3.JPG


第3回木材コーディネート基礎講座「ワークショップ」


「森林をフィールドとした市民参加のイベント計画を通じて、事業コンセプトの立案手法を学ぶ」というワークショップ。
ABCの3チームに分かれ、イベントの主催者、参加者、森林にとってメリットがあることを前提に森林を活かしたイベント企画を練っていきました。

その前に、まずどんな人が所有している山にするのかを、みんなで意見を出し合い選定しました。
選んだ所有者は「個人」「財産区」「製紙会社」の3つでした。チームに所有者を割り当てます。

20171028Akita5.JPG

所有者のイベントについて、限られた時間の中で頭をフル回転。
チームでアイディアを出し合い、完成した3グループの企画案は以下のとおりです。
順番に発表していきました。
A「個人が所有する山での、小学生向けの森の恵みを活かした体験イベント」
B「地方公共団体が所有する山での、豊かな森林環境を活かした一泊二日のキャンプ企画」
C「製紙会社が所有する山での、広大な山を活かした個人の秘密基地向けの土地貸し」

20171028Akita6.JPG


ドキドキの発表後は、講師の方々のご自身の経験をもとにした講評を受けました。
「規模、対象者は本当にそれでいいのか?」
「一回だけではなく、将来性も考えているのか?」
「主催者と所有者のやる気の熱量に違いがあるとうまくいかなくなっていく。顔の見える関係の中で、タイミングなどの条件が揃った時に企画できるのが理想」
などなど、厳しい意見もありながらも、終始活気のある雰囲気で進行しました。

20171028Akita7.JPG

今回のワークでは、予算、場所、将来性などリアルな条件も考慮した上での企画の難しさを学びました。


第4回木材コーディネート基礎講座「演習1・2:森林施業と原木の品質」


宿舎で事前講義を受けた後、サウンドウッズの森に移動して計測機器を用いての樹高と樹径の測り方を学びました。

20171029Akita1.JPG

大雨の影響で時間短縮を余儀なくされましたが、受講者の皆さんは木の傷の見方や計測方法など、大体の雰囲気を掴んでいきました。

20171029Akita2.JPG

「切る前の時点で傷の把握をすることで、木の活かし方を考える際の一つの指標になる」
「道に近いところにある木は搬出が容易で、コストは下がる」と能口氏。
道に近い方が当然安い、と当たり前のように感じますが、実際に目で見ることで、話を聞くことで、搬出にはどういう工程が必要でそれにはどのくらいの費用が必要なのかがイメージできるようになります。

第4回木材コーディネート基礎講座「演習3・4:木材の計量」


休憩の後は有限会社ウッズの製材所に移動して、強度や含水率の測定方法と原木の木取りを学びました。
これまでに学んだ計算方法をもとに実際に歩留まりを計算しました。

20171029Akita3.JPG

薄い板を2枚取るのか、厚い板を1枚取るのか、この時点でどんな材を求めているかが明確であればあるほど木材の無駄がなくなります。
製材をする人が消費者側のニーズを事前に知っていると、木を有効に使うことができ、その分山にお金が戻っていきます。

20171029Akita4.JPG

「節があるところとないところでは含水率の数値が変わってくる、表面には見えていなくても中に節があるかもしれない」
「製材所によっては、大工さんが加工することを考慮して材の長さ、太さに余裕をもって切ってくれるところもある」と能口氏。

20171029Akita5.JPG

木材は建築物に使われますが、その扱いの際には工業品ではなく林産品であるということをよく理解しなければいけません。
自然なものであるから工業製品と同じように均一な質にはなりにくいものです。
不安定になりやすい木の質を高めるためには、いかにその場にいる人の裁量が重要であるかが、この言葉から理解できます。



【次回の講座】

日時 : 第5回 11月18日(土)(13:00~16:30)
第6回 11月19日(日)(10:00~16:30)
講師 : 能口秀一 (有限会社ウッズ・木材コーディネーター)
二階堂薫(コピーライター)
場所 : 近畿中国森林管理局
内容 :第5回 11月18日(土)
 座学5 木材の利用・カスケード利用(13:00~14:30)
 座学6 木材の価値と価格(14:30~16:00)
 考査3(16:00~16:30)
第6回 11月19日(日)
 メディア活用講座2(10:00~12:00)
 座学7 木取りと木材価値(13:00~14:30)
 座学8 木材の乾燥(14:30~16:00)
 考査4(16:00~16:30)