座学5・6木材コーディネート基礎講座(平成30年度)

2018年11月08日
木材コーディネート基礎講座の第5回が行われました。
今回は、インターンシップ生の福田、井上の順でレポートいたします。

今年度より、修了課題のビジネスプラン・プレゼンテーションが、准木材コーディネート試験に加味されることになりました。
受講生より、ビジネスプランの作成について質問を受けたため、急遽午前中に講義を行うことになりました。

【講座概要】
日時 :11月3日(土) 10:00~17:00
講師 :安田哲也(NPO法人サウンドウッズ代表理事)
能口秀一(有限会社ウッズ・木材コーディネーター)
事務局:安田哲也
インターンシップ生:井上峻太郎、福田花梨
場所 :近畿中国森林管理局
内容 : ビジネスプレゼン資料作成説明会(10:00~12:00)
座学5 木材の利用・カスケード利用(13:00~14:15)
座学6 木材の価値と価格(14:30~15:45)
考査3(16:00~16:30)
ビジネスプレゼン資料作成説明会(予備)(16:30~17:00)

【講座内容】

<講座レポート1 作成者:福田花梨>

ビジネスプレゼン資料説明会

事務局の安田氏より、木材コーディネート基礎講座の修了課題であるプレゼンについての説明がありました。

課題内容は、自身が木材コーディネーターの素養を持った専門家として、具体的な商品、サービス等を考え、企画としてまとめるというものです。
企画作成の要領やプレゼンの目的や、企画内容に求められること等について説明がありました。

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具体例として、安田氏より昨年度の提案したプレゼン発表2例の紹介がありました。
9枚のスライドと、8分という限られた時間の中で企画を伝えることはとても難しく思われました。
メディア活用講座で学んだ、「相手に伝わる言葉」を考えながら、作成していきたいです。


座学5 木材の利用・カスケード利用

座学の講師は能口秀一氏が務めます。
木材は、高付加価値がついたものから燃料利用に向いたものまで幅広くあります。
しかし木材としてではなく樹木として考えると、建築用材だけでなく、植物資源としての可能性が多くあります。

例えば、ヒノキの樹皮は日本の伝統建築に使われる、桧皮ぶき(ひわだぶき)という屋根に使われます。
オガ粉は牧場で需要があったり、広葉樹の葉からはアロマオイルがとれるものもあります。
そのような原木以外の活用に目を向けることも大切なことです。

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また、原木には用途別にランクがつけられています。
建築用材として使われる直材から燃料材料まであり、正しく区分して効率よく木材を利用することが求められています。

CLTやLVLなど、最近よく生産されている木材加工製品の紹介もありました。
利用目的にあわせて適切に利用することが求められますが、できていないのが現状です。
山からの木材の情報と建築から求められる用材の情報を聞いて整理することや、森林をデータとして管理したりすることができれば、木材が正しく活用できるようになるかもしれません。


座学6 木材の価値と価格

引き続き、講師は能口秀一氏です。
日本農林規格(JAS規格)の製材品等級の種類について学びました。

造作用製材の品質基準は節の数や大きさが細かく規定されていますが、実際の現場では曖昧であるなど、専門分野の参加者の方が教えてくださいました。

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次に、木材価格試算シートという表を使い、木材流通段階毎にかかるコストについて学びました。
本日使った木材価格試算シートには育林費用を記入する欄はありませんが、育林から始まり、木材の伐採から販売まで様々な過程があり、多くの人が関わっているため、木材の価格設定はとても難しいと感じました。

最後に、木材の売上金のうち山主さんへ返す金額はどのくらいが妥当かという質問があり、全員が悩んでいました。
正解はないのですが、長時間参加者の皆さんで議論されていました。



<講座レポート2 作成者:井上峻太郎>

ビジネスプレゼン資料説明会

事務局の安田氏が講師となり、木材コーディネート基礎講座修了課題について説明がありました。

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木材コーディネート基礎講座では、講座の締めくくりとして受講者が各自事業企画をまとめて発表することになります。
受講者各々がそれぞれの専門分野で「木材コーディネーターの素養を持った専門家」として活躍できる場面を想定し、具体的な事業企画として説明することが求められます。

ここでは実際に安田氏自らが作成した事業企画を例に、まとめる際のポイントを教わりました。
注意点としては「発表内容は、あくまで具体的なビジネスプランでなければならず、決意表明にならないように」とのことでした。

木材コーディネート基礎講座の総決算として、受講者の皆さんがどのような企画を提案されるのか、今からとても楽しみです。


座学5 木材の利用・カスケード利用

ここからは木材コーディネーターの能口秀一氏が講師を務めます。
ここでは木材の活用方法、利用方法について学びました。

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木材は建築用材だけではなく、様々な利用の仕方があります。
葉や皮なども活用でき、新たな利用の可能性もあるそうです。
また、木材の用途による値段の違いについて原木価格と製造コストの観点から解説がありました。
単価に使われる単位m3(体積)とt(重量)の使われ方や、製品ごとの特長についても細かく説明していただきました。

木材の品質や製材方法について
「品質の基準を満たしていないのもまずいが、過剰な手間をかけてもいけない。
現状ではその選別ができていない。」
「一本の木の価値を最大限に活かすには、常に需要の変化も考えなければいけない」

とのことで、木材コーディネーターは時代の変化も考慮した適材適所ができる必要があると感じました。


座学6 木材の価値と価格

ここでは製材品の等級の種類や流通段階でかかるコストについて学びました。
JASの等級区分では製材品によって区分が異なり、例えば構造用製材では1級・2級・3級、造作用製材では無地・上小節・小節・並と分かれます。

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造作用製材では品質基準として節の大きさや数が定められている分、選別がややこしいとのことでした。
また通称として使われる等級区分の表現には地域差があることを、全国から来られている受講者の皆さんに確認して確かめました。

流通コストについては「木材価格試算シート」を使って、原木から工務店が販売するまでの間でどのようなコストがかかるのか、流通の段階ごとに見ていきました。
ここでも実務に携わっている受講者の方の実情も交えて、規模や技術レベル、流通経路によるコストの違いを確認できました。

最後に、
「(山主も含めた)木材流通の各工程における適正な対価について、どのように判断するのか」と問われました。
この問いは修了課題にも関わるもので、各流通段階での様々な要素を踏まえて木材流通全体を見渡した上で、各自が考えていかなければならないと思いました。



【次回のお知らせ】
日時 :平成30年12月1日 (土) 10:00~16:30
講師 :二階堂薫 (コピーライター)
能口秀一(有限会社ウッズ・木材コーディネーター)
事務局:安田哲也、藤田良子
インターンシップ生:井上峻太郎、福田花梨
場所 :近畿中国森林管理局
内容 : メディア活用講座2(コピーライティング講座2) (10:00~12:00)
座学7 木取りと木材価値(13:00~14:45)
座学8 木材の乾燥(14:30~15:45)
考査2(16:00~16:30)