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第6日木材コーディネート基礎講座(令和元年度)

2019年11月25日
昨日に引き続いて、本日も東京会場で講義です。
講座のレポートは、こちらも引き続きインターン生の輪竹がお送りします。

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【講座概要】

日時 :令和元年11月17日(日)10:00~16:30
講師 :安田哲也(一級建築士)
            井上淳治(准木材コーディネーター)
            能口秀一(木材コーディネーター)
事務局:安田哲也、井上淳治
インターンシップ生:輪竹剛
場所 :木材・合板博物館
内容 :座学L 森林と木材流通の各種制度(10:00~12:00)
座学G 木取りと木材価値(13:00~14:20)
座学H 木材の乾燥(14:30~16:00)
考査GH(16:20~16:30)

【講座内容】

<講座レポート  作成者:輪竹剛>

座学L 森林と木材流通の各種制度

午前中は、安田氏と井上氏が講師となり、森林に関する認証制度と木材生産に関する認証制度、そして木材利用に関する補助金や融資制度について、それぞれの特徴や違い、認証や補助を受けるための条件について、事例紹介を交えながら講義が進められました。

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途中、現場の実務に携われている受講生の方からも話があり、相互理解を深めることになりました。
生産者認証の制度ができた背景についての説明や、場所によっては和紙や瓦などの木材に限らないものも含む地域材を活用した住宅補助制度についての説明でした。


これらの認証制度は、地球環境の重要な構成要素であり、公益的な役割をもつ森林という切り口で、持続可能な森林管理、適正な森林管理を継続することを主な目的としてできたものです。
木材コーディネーターとしては、諸制度の目的を理解し、具体的に木材製品と認証制度のつながりや各制度の違いを関係事業者に適切に説明して理解してもらうことが重要になります。

また、木材利用に関する補助金や融資制度については、地方公共団体が主な制度運営主体となりますが、制度を使うことでその地域の森林をどう変えていくかという点が活用のポイントとなります。
本年度からは森林環境譲与税の交付も始まり、その活用も視野に入れる必要があります。

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地域の森林をどう変えていくかという点は、木材コーディネーターに求められる資質でもあり、木材コーディネート基礎講座の修了課題に向けた内容として捉えて欲しいとの安田氏からのコメントもありました。

座学G 木取りと木材価値

12月に現地での製材演習が行われますが、演習前に木取りや製材技術が立木の価値向上の為にどれだけ重要か、製材の現場業務に携わる木材コーディネーターの能口氏による講義です。

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製材技術については、林業技士養成の為のテキストにあるような基礎的な解説だけで無く、実際に鋸で挽いたときにその木材がどのような変化(反り、割れ)を起こす可能性があるか、丸太の状態から読み解く力が必要であると能口氏から説明がありました。

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根元が太く先が細い丸太を中心定規挽きで割ったときの断面の木目模様はどんな形になるか?という設問が出されました。
図に書いてみる作業がありましたが、頭で理解していても図で表現しようとすると混乱してよく分からなくなってしまいました。


座学H 木材の乾燥

植物である木を、木材という材料にしていくためには、乾燥は非常に重要な工程です。
しかし、木材乾燥が必要な理由や乾燥方法については、一般の方々にはなかなか知られていないようです。

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乾燥方法はいろいろな種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
デメリットの例として、乾燥方法によっては1ヶ月から数ヶ月という長い時間を要します。
その時間にかかるさまざまなコストや、機会損失の発生も考慮して、スケジュール管理をする必要があります。
こうした乾燥方法の選択や提案についても、良く理解して説明できるようにするための説明が能口氏よりありました。

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この日の講義の最後に、宿題が出されました。宿題の解説は建築士の安田氏です。
提示された建物の平面図、立面図、伏図を見て、木拾表を完成させることです。
この作業をすることで、一つの建物でどれだけの木材が必要かということがわかるようになります。
さらに、木取りをどうすれば効率よくできるか、一本の丸太を最大限に活用できるかという点についても、次回の演習時に見えてくると思います。

【次回の講座概要】

日時(第7日):12月21日(土) 10:00~17:00
日時(第8日):12月22日(日) 9:00~16:00
講師 :能口秀一(木材コーディネーター)
事務局:安田哲也、井上淳治
インターンシップ生:輪竹剛、伊能健悟
場所 :東吾野公民館(埼玉県飯能市)
有限会社小峰材木店
内容(第7日): 演習E 価値の設定・製造コスト把握(10:00~12:00)
演習F 公認評価例(13:00~17:00)
内容(第8日): 演習G 木取り演習(9:00~12:00)
演習H 木取り製材体験(13:00~16:00)

第5日木材コーディネート基礎講座(令和元年度)

2019年11月25日
会場は埼玉より東京に戻ります。
国際会議でも開催できそうな立派な会場をお借りして、講座が始まりました。
講座のレポートは、インターン生の輪竹がお送りします。

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【講座概要】

日時 :令和元年11月16日(土)10:00~16:30
講師 :安田哲也(一級建築士)
            能口秀一(木材コーディネーター)
事務局:安田哲也、井上淳治
インターンシップ生:輪竹剛
場所 :木材・合板博物館
内容 :座学K 関係事業者ネットワークとリスクヘッジ(10:00~12:00)
座学E 木材の活用・カスケード利用(13:00~14:20)
座学F 木材の価値と価格(14:30~16:00)
考査EF(16:20~16:30)

【講座内容】

<講座レポート  作成者:輪竹剛>

座学K 関係事業者ネットワークとリスクヘッジ

午前中は木材の生産、流通、利用の全てを把握する木材コーディネーターの活動に必要なポイントについての講義です。
各事業者の役割とネットワークづくりや、さまざまな立ち位置の事業者が関わることで、立木が材木・製品へ変化するというプロセスにおいて木材の品質やスケジュールをどう管理していくか、安田氏より解説がありました。

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木材の生産は、山の植樹から始まり、育樹や間伐、伐採、製材、乾燥、加工、製品化までさまざまな事業者が関わることで成立する経済活動です。
木材コーディネーターが活動するにあたっては、地域で木材生産に関わる各事業者がどのような体制や関係性の中で事業を行っているかを、全体的、総括的な視点で把握することが重要です。

木材コーディネーターは単に地域の木材生産の全体や総括的な業務を行うということだけではありません。
その地域の中で既に活動している事業者の中で、キーマンと呼べる人を見つけ出して関係事業者ネットワークを構築し、木材流通の円滑化や木材価値の最大化を図っていくために必要なスキルを身に付けることも重要なのです。

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まずは「自分は何者か」ということを、活動する地域の中で、専門外の人たちにも自分自身の専門性や強みを伝えられる力を身に付けておく必要があります。
その後、受講者4-5人でグループになり、相互に「自分は何者か」を専門外の人たちにも分かるように伝える、という目的で自己紹介ワークショップを行いました。

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実際にやってみて、所属も違って専門外の経歴を持つ人たちにわかりやすい言語で伝えるというのは、なかなか難しいものだということを改めて実感しました。

座学E 木材の活用・カスケード利用

午後からは、木材コーディネーターの能口氏による講義です。

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林業で生産される木材は、木造建物の材料や、土木工事の資材として使われるだけでなく、バイオマス発電の燃料や葉を精製した製油など、さまざまな用途の可能性があります。
しかし、伐採され玉切りされた段階で、すでに用途別のランクがつけられます。

一本の木の価値を最大限に活かすためには、製材コストのことも考慮してどういう木取りをすればよいかという技術面での知見をもつことと、需要を見据えた製材をするための情報収集・提案能力を総合すること必要で、木材コーディネーターに求められる能力と言えます。

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伐採コストと比較して利益になりにくいとされる森林資源でも、木取りや用途を検討することで、より多くの価値を生み出すことができないかという問題提起があり、
「高付加価値であり再生産可能な木材利用法とは」というテーマで、グループディスカッションを行いました。

座学F 木材の価値と価格

製材品の品質をランク付けする基準の代表的なものとして「JAS規格」がありますが、JAS規格を意識せずに製材している地域もあります。

それぞれの地域の製材工場で独自に使っている品質ランク呼称もあり、どの呼称がどういった状態を指すか、正確に把握して、こちらがどのような品質の製材品を必要としているのか伝えることが重要です。

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また、効率よい木取りをして、原木から生み出される価値を最大化しようとしても、その製材工程やかかる時間のバランスを考慮する必要があります。
また、最終的な原木の価値が、製材や乾燥をするためにかかったコストの視点だけでなく、将来植林といった再投資できるぐらいの経費を含んだ適正な対価かどうか考えながら木材のマーケティングを考えていかなければなりません。

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この日の講義の最後に、「適正な対価とは何だろうか」というテーマで、グループディスカッションを行いました。

【次回の講座概要】

日時 :11月16日(日) 10:00~16:30
講師 :安田哲也(一級建築士)
井上淳治(准木材コーディネーター)
能口秀一(木材コーディネーター)
事務局:安田哲也、井上淳治
インターンシップ生:輪竹剛
場所 :木材・合板博物館
内容 : 座学L 森林と木材流通の各種制度 (10:00~12:00)
座学G 木取りと木材価値(13:00~14:15)
座学H 木材の乾燥(14:30~15:45)
考査GH(16:00~16:30)

第4日木材コーディネート基礎講座(令和元年度)

2019年11月05日
降雨の影響で第3日と第4日のカリキュラムが入れ替えになり、
森林調査や立木伐採見学が原木調査の後に行われることになりました。
原木(丸太)の品質という結果を見てから、立木を見ると見方が変わります。
この貴重な体験について、引き続きインターン生が伊能、輪竹の順でレポートします。


【講座概要】

日時 :令和元年10月20日(日)9:00~16:00
講師 :井上淳治(准木材コーディネーター)
事務局:安田哲也
インターンシップ生:輪竹剛、伊能健悟
場所 :井上氏所有林、東吾野公民館  
内容 :演習A 森林調査・立木伐採見学(9:00~12:00)
演習B 原木の品質(13:00~15:00)
演習まとめ(15:00~16:00)

【講座内容】

<講座レポート1  作成者:伊能健悟>

午前は樹木の成長具合や製品として予想される品質について定性的に判断しましたが、午後は胸高直径や樹高を測定することで、立木・森林の定量的な評価を行なっていきました。

演習A 森林調査・立木伐採見学

この講座では、樹種の見分け方、実生苗と挿し木苗の違い、樹皮から見る個体の成長速度といった一本一本の立木に対する観察方法を学びました。
個人的に特に印象的だった内容は飯能で行われている「立て木」という山の仕立て方、そして立木の成長のバラつきです。

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立て木というのは、大径木が高く売れていた時代の管理方法の一つで、ざっくりと言ってしまうと、成長の良い木・将来大きくなりそうな木を残して育てる方法です。
井上氏の山を歩いていると、立て木によって残された木が、まだ細い状態の木々の中から突然立ち現れてきます。
管理手法が樹木の見た目として表れるには何十年もの月日が必要になりますが、まさにその由来を感じる体験ができました。

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立木の成長のバラツキは、少し専門的に言えば個体の形質の差のことになります。
井上氏の森林の中では、挿し木苗以外に実生苗によるものもあります。
いわゆる「クローン」ではない実生苗由来の個体に関しては、同じ樹齢・立っている位置も近い個体同士にも関わらず太さ・樹皮が大きく違うことが観察されました。
同じ樹木と言っても、人のように一つ一つの個体が大きく差があるのだということがわかりました。

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立木伐採では、井上氏が準備してあったチルホールを利用した伐採を見学しました。
目の前で行われる伐採はとても迫力があり鳥肌が立ちました。
実際に木が倒れた時の音・衝撃から、普段感じることができない樹木の重さを知ることができました。

演習B 森林の測定

まずは立木の基本的な測定方法・計測機器の扱い方について説明があり、受講者ひとりひとりが実際に測定を行いました。
樹高の測定では測定者によってバラつきも大きく、正しく測定することの難しさを実感しました。
また、計測機器そのものも普段生活している中では目にしないもので、扱い方になれるのも少し時間を要しました。

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立木の測定を終えたあとは、森林全体の定量的な推定をするためのプロット調査を行いました。
対象林地内に四つのプロットを設定し、各班が一つのプロットを担当して測定を行いました。
山の斜面の中で計測機器を持って測定することは簡単な作業ではありませんが、各班それぞれ班員同士で協力することで、スムーズに測量していました。

公民館に戻ったのちに、これらの測量結果から森林内に存在する樹木の本数・材積を推定し、さらにそこから対象林地より生み出すことのできる収入について計算を行いました。
簡単に言ってしまえば、山の価値を試算することは在庫管理に他ならないため、森林を利用する林業の経営において必須のスキル・作業を経験することができました。


<講座レポート2  作成者:輪竹剛>

演習A 森林調査・立木伐採見学

全員ヘルメットを着用し、井上氏が施業している林業の現場である山林へ入ります。
午前は山の植生と一本一本の立木を見ながら、適地適木の考え方や育っているそれぞれの立木が外見上どのような特徴を持っているかについて説明がありました。

森に入り、約150年前に植林された記録が残っていると井上氏から説明を受けました。
西川材の林業地域について前日の演習でも聞きましたが、先人たちがこの場所で苗を植えて育てていたこと、そしてその歴史の中で改善が積み重ねられて、現在のこの美林があるのだということを実感しました。

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また、西川材林業地域の特徴として、「立て木」という習慣があるという説明がありました。
「立て木」とは、一本だけ生育の良い木を伐採せず更に生長させ、その林家で特別な支出が発生するときに伐採して換金することで、林家の家計を支える木として残される木なのです。
とはいえ、林業の施業体制の変化と木材の需要の変化という二つの大きな変化の中で、大径木となったこの立て木を活かすためには、木材コーディネーターは何ができるのかを考えさせられる場面でもありました。

枝打ちや間伐などの手入れがされていて、下層植生も多くあり、とても豊かな森林であると感じます。
下層植生の種類をみて、その土壌がスギに適しているのかヒノキに適しているのかという点についても説明がありました。
スギとヒノキ、それぞれの樹種に適している土壌に生える植物は地域によって違います。
森林に携わって仕事をするのであれば、まずはその施業する土地をよく知らなければなりません。

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次に1本のスギを抽出し、その木の太さや高さからどれだけの木材が製品として切り出せそうか考え、そして実際に伐倒して確認します。
受講生全員、緊張感を持って伐倒の現場を見学しました。
立木の状態で予測できることと、伐ってみて初めて分かることの違いをその場で見て学べるのは、とても貴重な機会でした。

演習B 森林の測定

一緒に立木の高さや曲がり方、節や枝の様子などをチェックしました。
慣れない測高器を使ってみると、計測する人ごとに結果がバラバラになっていました。

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釣り竿を用いて設定した100㎡の円の平面の中に、胸高直径と樹高がそれぞれどれくらいで、何本の木が育っているかを測り、森林資源量を測ります。

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測った値をもとに1haあたりの材積が算出され、金額に換算するとかなりの金額となります。

しかし、伐採して搬出する費用や、前日に学んだ市場で売るための手数料などを木材の売却収入から差し引きしたときに、次の時代の為に植林をして、下刈り、間伐、枝打ちなどを行うまでの投資に回せるお金が残るのか、という課題が見えてきます。
現在の林業が抱えている問題を、具体的な事例で理解する実習となりました。


【次回の講座概要】

日時(第5日):11月16日(土) 10:00~16:30
日時(第6日):11月17日(日) 10:00~16:30
講師 :能口秀一(木材コーディネーター)
安田哲也(一級建築士)
事務局:安田哲也
インターンシップ生:輪竹剛、伊能健悟
場所 :木材・合板博物館
内容(第5日): 座学K 関係業者ネットワークとリスクヘッジ(10:00~12:00)
座学E 木材の活用・カスケード利用(13:00~14:20)
座学F 木材の価値と価格(14:30~15:50)
考査EF(16:00~16:30)
内容(第6日): 座学L 森林と木材流通の各種制度(10:00~12:00)
座学G 木材の活用・カスケード利用(13:00~14:20)
座学H 木材の価値と価格(14:30~15:50)
考査GH(16:00~16:30)

第3日木材コーディネート基礎講座(令和元年度)

2019年11月05日
今年度から兵庫県丹波市から埼玉県飯能市にフィールドを変えて
木材コーディネート基礎講座の演習を実施いたしました。
新しい場所に加えて、台風の影響による雨天および演習地の足場の悪化、
そんな中、カリキュラムを編成しなおして、無事に開催いたしました。
本日は、インターン生によるレポートを伊能、輪竹の順でお送りします。

【講座概要】

日時 :令和元年10月19日(土)10:00~17:00
講師 :井上淳治(准木材コーディネーター)
事務局:安田哲也
インターンシップ生:輪竹剛、伊能健悟
場所 :東吾野公民館、吾野原木センター、
             雑貨カフェKinocaの製品保管庫
内容 :演習C 木材の計量・原木市場見学(10:00~12:00)
演習D 木材のグレーディング(13:00~16:30)
演習まとめ(16:30~17:00)

【講座内容】

<講座レポート1  作成者:伊能健悟>
前日の降雨により、山林内の歩行条件が厳しくなったことから、当初の予定を変更し、3日目に製品評価・原木市場視察、4日目に森林調査という順番に変更になりました。
事務局より全体の流れについて説明がありました。続いていよいよ講義です。

演習C 木材の計量・原木市場見学

講師の井上氏から丸太の材積・製材品の見方について説明がありました。

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丸太の材積の計算は、一般的な円柱の体積を計算するのよりも複雑になります。
これは木が曲がっていたり細りがあったりして、仮想的な円柱では材積をうまく近似することが出来ないからです。

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そこで日本では末口二乗法という特殊な計算に従うのが通例になっており、その計算の際に注意すべき「丸太の直径括約について」「材長による直径の補正」などについて、井上氏から図解・具体例を含めて解説をいただきました。

木材の評価について学んだあと、東吾野公民館からすぐの飯能市原木市場に視察に向かいました。

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ここでは実際に原木市場で働いている方から、原木市場の役割・機能、具体的な作業の流れといった一般的な市場に関する説明に加え、飯能市原木市場ならではの地域的な特徴についても説明がありました。

その後、実際に原木市場の中を歩き、先ほど学んだ丸太の材積計算・芯抜きや曲がりといった丸太の特徴から、製材品にした時に表れる特徴などを推定し、丸太の値段にあたりをつけるといったかなり実践的な内容を学びました。
その中で丸太に貼られている伝票の意味や、買う人・売る人の考え方といった原木市場を見る際に必要な知識について説明いただきました。


演習D 木材のグレーディング

昼食を挟んだのち、井上氏の材が保管されている雑貨カフェKinoca隣の製品保管庫に移動して、丸太・製材品の観察・計量を行いました。

まず、受講者は四つの班に分かれ、それぞれの班ごとに丸太を選び、その丸太に関して観察・計量を行いました。
丸太の材長・直径の測定から始まり、材積の計算、節が出てきそうな場所のチェック、材の曲がりといった丸太の値段に影響してくる特徴を全員で確認していきました。
そして、それぞれの丸太に対して班ごとに木取りを行いました。

今回、細りもない直材というゆるい条件でしたが、それでも高い歩留まりを達成するのは難しく、木取りの奥深さを実感しました。

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続く製材品の観察では、樹種はスギ・ヒノキ、乾燥手法は人工乾燥・天然乾燥、人工乾燥では低温乾燥・中温乾燥・高温乾燥のものが並べられており、それぞれの違いを実際に目で見て確認することができました。

同じ樹種でも乾燥手法によって色に差が出たり、含水率・ヤング係数も値に差が出ることを確認できました。

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含水率・ヤング係数の測定では、測定原理の説明から入り、実際に手持ちの計測器で受講者が測定を行うという流れで進みました。
その際に「できるだけ平均的になるように測定する」「樹種によって設定・操作を変える」といった操作・測定の一つ一つの注意点も説明いただきました。


<講座レポート2  作成者:輪竹剛>

前週末に通過した台風19号の大雨で、今回演習を行う地域も河川の氾濫や土砂崩れなどの被害が起きました。
演習フィールドである山林では幸い大きな被害は無く、無事に講座を開催することができましたが、地域の中心を流れる高麗川(こまがわ)はこの日もまだ泥水がなみなみと流れており、降雨量がいかに多かったがわかります。

演習C 木材の計量・原木市場見学

この地域で産出される木材である「西川材」というブランドと、流通の概要について井上氏から説明を受けました。

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今回の演習フィールドとなる高麗川に加え、入間川(いるまがわ)、越辺川(おっぺがわ)流域の山林は江戸時代からの林業地域であり、伐り出した木材(スギ、ヒノキ)は、筏で流し荒川を伝って江戸の町づくりのための建材として活用されてきた歴史があります。
江戸の西の川から流れてきた木材であったことから、「西川材」と呼ばれてきたそうです。
現在も木目が緻密に詰まっていて節が少ない良材というブランドが確立されています。

吾野原木センターは開設されて35年、西川材の林業地域の中では唯一の原木市場です。
最初に、直径1m近くあるスギの大径木を前にして、大野さんから説明がありました。

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これだけ太い木材であれば、とても高い値段で取引されるのでは?と考えます。
大野さんの説明の中では、大径木は四方(全ての面)柾目のとてもきれいな柱が複数本とれるのがメリットであるが、現在は四方柾目の柱よりも無節の柱に需要があるので大径であるメリットが以前ほどない、とのことでした。

また、この地域には木目の見方やノコ刃の入れ方に長けた製材のベテランの職人さんはいるけれども、大径材を挽くための大型の設備がないために地域の中で大径材を製品化することが難しいという問題もあります。
こうした大径材も含めた地域材の活用のために、現在ある問題に対してどう解決方針を示していくか、これも木材コーディネーターの役割だと思いました。

大径木を扱う注意点として、材の中に金属(釘など)が入っていないか確認する必要があります。
製材する機械に金属が巻き込まれて機械が壊れたり大きな事故につながったりする危険性があるためです。
大昔にわら人形を打ち付けた五寸釘が刺さったまま釘を巻き込んで生長し、そのまま伐られて製材された木がある...という、おどろおどろしいエピソードもうかがいました。

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演習D 木材のグレーディング

午後の演習では、一本の丸太の材積計算と木取りを行いました。
まず末口の直径を測り、丸太の長さを掛け合わせて材積を出します。
丸太の品質もこのタイミングで目視で見定めます。確認することは、節の跡が木口に出ているか、樹皮の方からも見て節の跡はあるかどうかです。

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一つ一つの丸太の材積だけでなく、受講生グループが感じた内容も含めて発表し、それに対して井上講師からコメントを受けます。
枝が自然に落ちた跡と、枝打ちをした跡の違いの見分け方など、実物を見て理解できることが多かったです。

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そして今回木取りの墨線を引いた丸太は、12月の演習で実際に製材します。
墨線どおりの木取りができているかチェックします。
どのような結果になるかが楽しみです。


【次回の講座概要】

日時 :10月20日(日) 10:00~16:30
講師 :井上淳治(准木材コーディネーター)
事務局:安田哲也
インターンシップ生:輪竹剛、伊能健悟
場所 :井上氏所有林、東吾野公民館
内容 : 演習A 森林調査・立木伐採見学(9:00~12:00)
演習B 森林の測定(13:00~15:00)
演習まとめ(15:00~16:00)