11/25/2019

第5日木材コーディネート基礎講座(令和元年度)

会場は埼玉より東京に戻ります。

国際会議でも開催できそうな立派な会場をお借りして、講座が始まりました。

講座のレポートは、インターン生の輪竹がお送りします。

 

【講座概要】

 

日時 :令和元年11月16日(土)10:00~16:30

講師 :安田哲也(一級建築士)

能口秀一(木材コーディネーター)

事務局:安田哲也、井上淳治

インターンシップ生:輪竹剛

場所 :木材・合板博物館

 

内容 : 座学K 関係事業者ネットワークとリスクヘッジ (10:00~12:00)
座学E 木材の活用・カスケード利用 (13:00~14:20)
座学F 木材の価値と価格 (14:30~16:00)
考査EF (16:20~16:30)

 

 

【講座内容】

 

<講座レポート  作成者:輪竹剛>

 

 

座学K 関係事業者ネットワークとリスクヘッジ

 

午前中

は木材の生産、流通、利用の全てを把握する木材コーディネーターの活動に必要なポイントについての講義です。

各事業者の役割とネットワークづくりや、さまざまな立ち位置の事業者が関わることで、立木が材木・製品へ変化するというプロセスにおいて木材の品質やスケジュールをどう管理していくか、安田氏より解説がありました。

 

 

木材の生産は、山の植樹から始まり、育樹や間伐、伐採、製材、乾燥、加工、製品化までさまざまな事業者が関わることで成立する経済活動です。

木材コーディネーターが活動するにあたっては、地域で木材生産に関わる各事業者がどのような体制や関係性の中で事業を行っているかを、全体的、総括的な視点で把握することが重要です。

 

木材コーディネーターは単に地域の木材生産の全体や総括的な業務を行うということだけではありません。

その地域の中で既に活動している事業者の中で、キーマンと呼べる人を見つけ出して関係事業者ネットワークを構築し、木材流通の円滑化や木材価値の最大化を図っていくために必要なスキルを身に付けることも重要なのです。

 

 

まずは「自分は何者か」ということを、活動する地域の中で、専門外の人たちにも自分自身の専門性や強みを伝えられる力を身に付けておく必要があります。

その後、受講者4-5人でグループになり、相互に「自分は何者か」を専門外の人たちにも分かるように伝える、という目的で自己紹介ワークショップを行いました。

 

 

実際にやってみて、所属も違って専門外の経歴を持つ人たちにわかりやすい言語で伝えるというのは、なかなか難しいものだということを改めて実感しました。

 

 

座学E 木材の活用・カスケード利用

 

 

午後からは、木材コーディネーターの能口氏による講義です。

 

 

林業で生産される木材は、木造建物の材料や、土木工事の資材として使われるだけでなく、バイオマス発電の燃料や葉を精製した製油など、さまざまな用途の可能性があります。

しかし、伐採され玉切りされた段階で、すでに用途別のランクがつけられます。

 

一本の木の価値を最大限に活かすためには、製材コストのことも考慮してどういう木取りをすればよいかという技術面での知見をもつことと、需要を見据えた製材をするための情報収集・提案能力を総合すること必要で、木材コーディネーターに求められる能力と言えます。

 

 

伐採コストと比較して利益になりにくいとされる森林資源でも、木取りや用途を検討することで、より多くの価値を生み出すことができないかという問題提起があり、

「高付加価値であり再生産可能な木材利用法とは」というテーマで、グループディスカッションを行いました。

 

 

座学F 木材の価値と価格

 

製材品の品質をランク付けする基準の代表的なものとして「JAS規格」がありますが、JAS規格を意識せずに製材している地域もあります。

 

それぞれの地域の製材工場で独自に使っている品質ランク呼称もあり、どの呼称がどういった状態を指すか、正確に把握して、こちらがどのような品質の製材品を必要としているのか伝えることが重要です。

 

 

また、効率よい木取りをして、原木から生み出される価値を最大化しようとしても、その製材工程やかかる時間のバランスを考慮する必要があります。

また、最終的な原木の価値が、製材や乾燥をするためにかかったコストの視点だけでなく、将来植林といった再投資できるぐらいの経費を含んだ適正な対価かどうか考えながら木材のマーケティングを考えていかなければなりません。

 

 

この日の講義の最後に、「適正な対価とは何だろうか」というテーマで、グループディスカッションを行いました。