01/06/2020

第8日木材コーディネート基礎講座(令和元年度)

引き続き、埼玉県飯能市での演習です。

前日に、第4日に伐採した丸太の木取りを検討し、本日は丸太に墨付けすることからスタートです。

さて本日の実習で、狙った通りの材が製材できたでしょうか?歩留まりよく製材できたでしょうか?

本日も昨日に続き、インターン生輪竹がレポートします。

 

【講座概要】

 

日時 :令和元年12月22日(日)9:00~16:00

講師 :能口秀一(木材コーディネーター)

事務局:安田哲也、井上淳治

インターンシップ生:輪竹剛

場所 :有限会社小峰材木店

東吾野公民館

 

内容 : 演習H 製材演習 (10:00~12:00)
演習H 製材結果集計・歩留まり計算 (13:30~16:00)

 

【講座内容】

 

<座レポート  作成者:輪竹剛>

 

演習H 製材演習

 

前日の演習で決めた木取りをグループ毎で実際の丸太に墨付けし、飯能市内にある小峰材木店で製材しました。

社寺建築に用いられる良材の製材も長く手がけられた方です。

どのグループも、丸太の良さを活かして切ることを目標にして墨付けをしました。

 

 

元玉のグループは、目の詰まった辺材を活かして、きれいな無節の板をとる作戦としました。

心材の部分については、能口氏のアドバイスもあり製材機を通す度に節が出てくるかどうかを見ながら、臨機応変に挽き方を変えていくこととしました。

 

 

二番玉、三番玉のグループは、心材で梁桁材を確保しながら、見せ垂木もとることができるよう墨付けを行いました。

最初は側面定規挽きにして、最後は中心定規挽きになるように、台車に乗せる向きを変えながら丁寧に製材をしていきます。

側面定規挽きは、きれいな板がとれる反面、ヘッドブロックの固定までとても丁寧な段取りが必要で、時間と手間がかかるというのはとてもよく理解できました。

 

 

最終的に、墨付けをした3グループの丸太は、写真のような木材になりました。

 

 

演習H 製材結果集計・歩留まり計算

 

公民館に戻り、各グループでできた製材品の用途と寸法と数量を確認します。

そして実際に出てきた節や曲がりなどもチェックして、能口氏が材の等級をつけます。

 

 

元玉と2番玉の玉切り面にあった割れについても、どの部分まで割れが入っているか、確認しました。

 

 

この結果をシートにまとめながら、各グループの丸太の歩留まりがどれくらいであったか、また製品価格としてどれくらいの金額のものが製材できたかを集計します。

 

 

結果を書き出し、各グループで比較してみました。

留まりの数値は元玉グループが低いものの、原木1立米から生み出される価値(製品単価)は元玉グループが最も高いという結果になりました。

 

 

この結果について、能口氏から解説を受けました。

製品単価では最も高かった元玉ですが、製材に要した時間という点で考えると、製材機を通す度に挽き方を検討し直していたため、最も製材コストが高い丸太であったと言えます。

 

歩留まりや価値を上げるために、建具材料で使われるような細かい角材も製材していけば、理論上の歩留まりは80%まで向上します。

しかし価値向上のために製材の段階でどこまでコストをかけられるかをよく考えなければなりません。

 

歩留まりについては、丸太の直径が2cm括約で測られ、これをもとに材積が算出されていることから、1本の丸太からの製材結果を見ると誤差が大きく出やすいのです。

また、一般的に元玉を製材すると節のない材が取れるので(無節になる)、節によって価値が左右される市場では最も価値がある丸太であると言えます。

製材原価の説明の中で、単価を製材品1立米あたりと考えるか原木1立米あたりと考えるかでやや混乱しました。

単位あたり価格の「単位」を取り違えやすいので、注意して数字を見なければならないということを改めて感じました。

 

 

この丸太を10月に伐倒した山林の所有者である井上氏からも、林分の中で他の木と比較して細かったため、辺材の目の詰まりが強いだろうという推測していたが、そのとおりとなった、と感想がありました。

 

最後に、安田氏からも解説がありました。

今回の木取りを実施してから製材を体験する演習は、この丸太から製材された製品の売り先が決まっていない中で、市場で流通する製品の一般的な価格をもとにシミュレーションしたものであったことを留意する必要があります。

実際には、製品の買い手が予め決まっている中で計画的に伐採・製材がされることが望ましく、木材コーディネーターは計画的に木材活用をするための調整役であることが期待されているのです。