2021/12/3

【レポート】令和3年度木材コーディネート基礎講座第11回

第4回の現地演習は、昨日に引き続き、兵庫県丹波市からです。
きれいな晴天になりましたが、風が冷たく、端材を入れたドラム缶ストーブが何よりでした。
  
【講座概要】
 

日時: 令和3年11月28日(日)9:00~16:00
講師: 能口秀一(木材コーディネーター)
事務局: 安田哲也(NPO法人サウンドウッズ代表理事)
藤田良子
インターンシップ生: 齋藤智比呂
開催方法: 現地演習

 
【内容】 現地演習4:木取り演習と製材体験
 

演習4-1製材実習 (9:15-12:00)
演習4-2歩留まり計算 (13:00-15:45)
演習4 まとめ (15:45-15:55)

 

 
■木取り演習と製材体験
 
丹波演習2日目はいよいよ製材です。
1日目に選んだ原木を、班ごとに考えた木取りで製材しました。
 

 

 
製材をすることで原木の中身が見えてきます。
木目や節はどのように入っているか、年輪の細かさはどうか、
周りと比べ色の違うところはあるかなど、
これらはすべてその木がどのように生きてきたかのサインです。
 
普段何気なく見ている木材でも、意識して観察することで
その木の過去の履歴がわかることを教えていただきました。
 

 

 
「樹皮を見たときに最終商品の価値が見えてくる」
「歩留まりが大事」
「お客が見えているから最も価値のある形で製品が出せる」
 

 

 
製材後は、製材品を取り扱ったことがある受講生と能口講師により立米単価を決め、
製材して出来上がった製品の値段を計算しました。
 

 

 

そして、製材や木取りの方法によってどれくらい原木から価値を上げることができたか、
また、歩留まりはどうだったか、班ごとに計算しました。
 

 
原木代や、どのような木取りをしたかによって、班ごとに結果は異なり、
最低でも400%超、最大で991%原木から価値を上げることができました。
 

 
最後に、製材品に占める原木代金の話など、現状の仕組み、
やり方では山元戻るものが少ないなど説明があり、
改めて山と町を繋ぐ木材コーディネーターの役割の重要性を再確認しました。
 
 
■ 感想
 
丹波演習の2日目は製材をしました。
普段、山に立っている木の中身を見ることはできませんが、
製材をすることで、中身が見えてきます。
これまでどのように、その木が成長をしてきたのか、そのサインが隠されており、
製材の経験から、立木の状態でも中身がイメージできるようになるのではと思いました。
 
最後に行った歩留りの計算では、
原木の品質を活かす製材を行うことによって、
最大で原木の時よりも991%もの価値を上げることができたことがわかりました。
 
立木の状態から最終の製品をイメージし、造材、製材することが
木の価値を高めるのだなと思いました。
  
【次回について】
 

日時: 令和4年1月13日(木)18:30~20:30
内容: 関係者ネットワーク構築と配慮すべき事項
ビジネスプランの作成について
講師: 安田哲也(NPO法人サウンドウッズ代表理事)
開催方法: オンライン