【レポート】令和4年度木材コーディネート基礎講座第6回
森林林業分野が終了し、製造流通分野の第6回からは再びオンライン開催です。
演習での盛り上がりをそのままに、本日もディスカッションからスタート。
本日のレポートは、事務局の藤田よりお届けします。
【講座概要】
日時: | 令和4年11月2日(水)18:00~20:30 |
講師: | 能口秀一(木材コーディネーター) |
事務局: | 下前仁美、藤田良子 |
開催方法: | オンライン |
【内容】
講座前 ワークショップ(ディスカッション) | (18:00~18:30) |
第一部 ディスカッション結果の発表 | (18:35~18:45) |
第二部 製材の役割(1) | (18:45~20:25) |
■第一部 ディスカッション結果の発表
本日のテーマは、
「埼玉演習では、価値を最大限にする造材(玉切り)を目指しましたが、
さらにどのようなことを考慮すれば、品質が向上して価値の最大化が図れるでしょうか」
丸太の価値の最大化の要因の一つに、直材(まっすぐの丸太)かどうかがあります。
埼玉演習ではその点を考慮しましたが、
流通製材分野の受講前のウォーミングアップとして、他に考慮する点はあるか考えます。
森林散策で説明いただいた立木の見方や原木市場でのやり取りを思い出しながら
ディスカッションが進んだ班もあったようです。
・原木市での取引で高値がついたり出荷者の信頼につながるような造材をする
・節や枝打ち跡などより無節が取れるように造材をする
・そもそも「品質が高い」とは用途によって異なるので定義が難しい
・無駄を減らすためにもどのような丸太が必要かニーズを聞いておくことが重要
製材工程を学んでいくための良いウォームアップになったようです。
■第二部 製材の役割(1)
木材のグレーディングの方法としてJASの紹介がありました。
実際にはそれ以上の区分が現場でされていること、そしてJAS材を指定される注文が少ないことより
小規模製材所でのJAS材を製造されることがなく、JAS材が普及していないと解説がありました。
また、強度を示すヤング係数についても樹種によるバラツキを理解しておかないと
市場にない木材を求める結果になるなど、独り歩きするデータに振り回されないよう意識することも
木材コーディネーターに必要だと説明がありました。
等級測定において目視等級の説明がありましたが、担当者の経験に左右されるのではと、危惧するところ。
今後は目視等級をAIが肩代わりし、機械等級と組み合わせて総合評価するのでは、
と述べられたのが印象的でした。
そして、用途によって木材の値段が変わるが、用途の競合を解消するためにランク付けされたり、
品質が低いと加工度が高くなって値段が高くなるなど、価値と価格について説明がありました。
価格の裏側を知ることが、木材コーディネーターには必要です。
【次回の内容】
開催日時 令和4年11月12日(土) 14:00~17:00 | |
講座前 ワークショップ(ディスカッション) | (14:00~14:30) |
第一部 ディスカッション結果の発表 | (14:35~14:45) |
第二部 製材の役割(2) | (14:45~16:55) |
開催方法 オンライン |