【レポート】令和6年度木材コーディネート基礎講座第8回
第8回は会場を兵庫県丹波市に移し、兵庫演習の1日目です。
本日もインターン生お二人にお手伝いいただき運営を進めていきます。
【講座概要】
日時: | 令和6年11月30日(土) 10:00~17:00 |
講師: | 能口秀一(木材コーディネーター) |
事務局: | 安田哲也 |
インターン: | 本田久瑠美、藤田広大 |
開催地: | 丹波市立幸世交流施設、有限会社ウッズ(丹波市) |
【内容】演習3 木拾い・製材品等級・木取り演習
演習3-1 | 木拾い解説 |
演習3-2 | 目視等級 |
演習3-3 | 原木選び・木取り |
演習3-4 | 木取り検証 |
【講座詳細】
本日の講座のレポートは、インターン生の藤田さん、本田さんの順番に掲載いたします。
■ 受講レポート (藤田広大)
演習3-1木拾い解説、演習3-2目視等級
受講者は4班に分かれ、実際の木造建築図面と見積明細表例を確認しながら、
宿題がどのように実務で運用されているかを学びました。
木拾い解説では、製材長さに多い3m、4m材をロス無く割り当てること、
火打ち材など小口を斜めにカットする材の積算といった、簡単な見積明細づくりのコツを教わりました。
建築設計者でも木拾いは分業・委託をして未経験な人も少なくないとのことで、
それらを体験することで、ロスの少ないプラン作りにも活かせると思いました。
その後製材所に移動し、どのように丸太を製材に加工していくかを解説して頂きました。
製材所には自作の木材乾燥機があり、自作の過程や運用方法などの貴重なエピソードを伺うことができました。
製材サンプルをもとに目視等級や含水率測定を体験しました。
高温乾燥でドライングセットを行いながら内部割れが生じていない桧製材を見せて頂きました。
天然乾燥材と比べても色艶遜色ない仕上がりでした。
演習3-3原木選び・木取り、演習3-4木取り検証
午後は、今回の講習のためにあえて品質幅を広く仕入れた原木から、
班ごとに宿題の部材として製材するならどれが良いか、または製材してみたい材を協議・選択し、木取りしました。
あえて黒芯の杉を製材してみたいという班や、木取りに悩み木の選定がなかなか決まらない班、
枝打ちの形跡を見つけ無節材を期待する班など、
班員で話し合いながら、原木選びから木取りを熱心に行っている姿が印象的でした。
その後、木取り検証として班ごとに発表を行い、
明日の製材演習に向けて情報共有を行いました。
最後に能口先生より、原木選びに1時間かけた作業を
原木市場で小走りしながら選定していくと伺い、一同驚愕していました。
研修室に戻り、班ごとに選定主旨や製材部位・製材品質の予想などを発表し
本日の演習は終了しました。
■ 受講レポート (本田久瑠美)
午前中は以前出されていた木取りの宿題の解説があり、
午後からは第9回の演習で製材する丸太を班ごとに選び、木取りを検討しました。
演習3-1木拾い解説、演習3-2目視等級
設計図面をもとに製材品の規格・数量を拾い出す「木拾い」の解説では、
一般的に丸太は長さ4m+αで造材・出荷するのに対し、
製材品は垂木等は4mだがそれ以外は長さ3mのものが多いと説明がありました。
差分の1mは無駄のように感じられますが、
欠点を省いたり特殊な製材を行うためには、こうした余尺が必要になるそうです。
木拾いを通じ、1棟に必要な木材の量が判明したところで、
どのような丸太から必要とされる品質の製材品がとれるのか、
午後から製材所に移動して、丸太を見ながら予測することになりました。
演習3-3原木選び・木取り、演習3-4木取り検証
午後から、4つの班に分かれて丸太を選別しました。翌日の演習で実際に製材します。
私が参加した班では、必要な製材品がとれるというだけでなく、
「挽いてみたい丸太」というテーマで黒芯のスギを選びました。
一番の理由は、元口と末口で色の黒さが違い、
丸太の中では色がどう変化しているのか見たかったからです。
また、節の跡が小さく少ないので、
製材すればきっと無節の梁材がとれるだろうと想定したためです。
梁を取った余りの部分で間柱を2つ取ろうと計測したところ、末口径が少し足りませんでした。
しかし、元口から3mの時点では十分足りるであろうと思い、
間柱を2本とる木取りで明日の製材に挑みます。
【次回】
日時: | 令和6年12月1日(日) 9:00~16:00 |
講師: | 能口秀一(木材コーディネーター) |
事務局: | 安田哲也 |
インターン: | 藤田広大 |
開催地: | 丹波市立幸世交流施設、有限会社ウッズ(丹波市) |
内容: | 演習4 製材体験・歩留まり計算 |
演習4-1 | 製材体験 |
演習4-2 | 製材結果検証 |