【レポート】令和7年度木材コーディネート基礎講座第1回

第1回は東京に会場を移して開催です。
今年度は、対面ではなるべくコミュニケーションをとりお互いを知るべく
ワークショップにて自己紹介を中心に進めます。
【講座概要】
| 日時: | 令和7年9月20日(土)13:00~16:40 |
| 講師: | 井上淳治(認定木材コーディネーター) |
| 能口秀一(木材コーディネーター) | |
| 事務局: | 安田哲也(NPO法人サウンドウッズ代表理事)オンライン |
| 若林知伸、藤田良子 | |
| インターン: | 小田幸奈 |
| 開催地: | 機械振興会館(東京都港区) |
【内容】
| はじめに | (13:00-13:10) |
| 第1部 開講式 | (13:10-13:40) |
| 第2部 講師の活動紹介 | (13:50-15:05) |
| 第3部 ワークショップ | (15:25-16:25) |
| おわりに | (16:25-16:30) |
【講座詳細】
3日前に第0回の講座をオンラインで実施していますが、
皆さん、自己紹介の宿題を抱えて緊張した面持ちで会場入りしているようです。
本日もインターンの小田よりレポートします。
■講座レポート
第1部 開講式
まず、代表理事の安田よりオンラインで開講の挨拶がありました。
その後は、受講生が順にマイクを持って、1分間自己紹介を行っていきます。
設計士、建築関係だけでなく、製材所・木材流通に関与している方、
IT分野にて森林に対するサービス提供を行っている方、木育に取り組んでいる方など
幅広いバックグラウンドを持つ受講者が参加されていて、
この講義に対する熱い思いを全員で共有しました。

最後にはスタッフも受講生だったと自己紹介もあり、森や木に熱い方たちに
囲まれていることが分かりました。
第2部 講師の活動紹介
井上講師と能口講師の活動紹介がありました。

井上氏は、良質材の価格の下落の原因のひとつに「木材の良さの広報不足」を挙げていました。
そのような中、顧客を山へ直接案内し、お気に入りの木を選んで購入していただき、
それを用いた家づくりを行うサービスを打ち出しているそうです。
木が持つストーリーを顧客に共有する魅力的な活動です。
また、良質材を活かし、住宅以外への活用について取り組みも伺いました。

能口氏は、“森林所有者が森林を所有している喜びを感じる”森づくりに取り組んでいるそうです。
航空測量など、森の情報を高度に取得できる技術は十分に発展してきているとのこと。
それを活かし、森林の持つ価値を文化的調査や生物多様性の側面から評価することで、
森林の利用方法を地図にして共有しているそうです。

所有者に喜びをもたらす仕組み作りの重要性を実感する機会となりました。
第3部 ワークショップ

ワークショップでは、班の中で受講に至ったきっかけや、
普段の取り組みを深く話し合いました。
その後、各分野からそれぞれが抱える課題を発表していただき、全体で共有しました。

森林林業分野では、担い手の高齢化や世代交代による良質材の生産の課題や、
中通改革で伐採が増えつつあるが、森林のメンテナンスが置き去りにされる課題があがりました。

木材製造分野からは、
建築向けの優良な木材が燃料チップの需要増でチップになっている点や、
戦後拡大造林期に植樹された伐採適齢期の木の伐採が進んでいないことから、
計画的な植林の必要性が挙げられました。
木材利用分野からは中高層建築の需要の増加に伴い、
オフィスビルの木質化の可能性が挙げられたが、
木材の伐採搬出の人手が不足していて、大口需要に耐えられる生産体制が
できていないと課題が挙げられました。

その他からは、航空測量の技術発達などで技術は十分であるが、
それをニーズにきちんと結びつけられていないと課題が挙げられました。
全体を通して、森林に対して強い課題意識をもってこの講義に参加されており、
活発な意見交換がなされていました。


最後に講師がコメントを述べて、第1回は終了となりました。
次回の対面講座は埼玉演習。とても楽しみです。
【次回】
| 日時 : | 令和7年10月4日(土)13:30~17:00 |
| 講師 : | 井上淳治(認定木材コーディネーター) |
| 事務局 : | 安田哲也(NPO法人サウンドウッズ代表理事) |
| インターン: | 小田幸奈 |
| 方法 : | オンライン |
| 内容 : | 森林・林業と原木の品質(1) |







