【レポート】令和7年度木材コーディネート基礎講座第4回第5回

【講座概要】
| 日時 : | 第4回:令和7年10月25日(土)10:00~17:00 |
| 第5回:令和7年10月26日(日)9:00~16:00 | |
| 講師 : | 井上淳治(認定木材コーディネーター) |
| 能口秀一(木材コーディネーター)第5回のみ | |
| 事務局 : | 若林知伸、井上峻太郎 第4回のみ |
| インターン: | 小田幸奈 |
| 会場 : | わせがく夢育高等学校(埼玉県飯能市) 井上氏所有林(埼玉県飯能市) |
【内容】
週末の天気予報が雨天だったため、当初予定していたプログラムを
組み直しての実施となりました。
| 第4回 | |
| 演習1ー3 プロット調査(1) | (10:30-11:30) |
| 演習1-4 立木の伐採と造材 | (11:30-12:30) |
| 演習2-1 プロット調査(2) | (13:45-15:15) |
| 演習1-5 プロット調査(1)まとめ | (15:45-16:45) |
| 第5回 | |
| 演習1-1 森林散策 | (9:25-11:10) |
| 演習2-2 原木の見方と市場の役割 | (11:25-11:50) |
| 演習2-3 プロット調査(2)まとめ | (13:00-14:25) |
| 演習2-4 製材品の見方 | (14:35-15:15) |
| 演習1&2 全演習まとめ | (15:15-15:45) |
【講座詳細】
本日もインターンの小田よりレポートします。
■演習レポート
2日間、お天気はあいにくの雨。
しかし、受講生の皆さんは雨対策もバッチリで、
現地でしか得られない体験を通して学びを深めていました。
最近熊が市中に進出してきているというニュースを聞きますよね。
井上氏によると飯能市では熊は見かけないそうですが、
しっかり熊鈴を持参している人もいました!
埼玉演習(1)
まず行ったのはプロット調査です。
井上氏から立木を測定する時に使用する器具の説明を受け、調査を開始しました。

立木の高さを測定する道具の使い方には苦労する様子が見られましたが、
次第に道具の扱いにも慣れていき、受講者の皆さんは協力しあい
樹高や胸高直径をスムーズに測定していました。

次に、実際に立木の伐採を見学しました。
チェーンソーを用いて、切り倒す方向に受け口を作り、
次に追い口と言って、切り倒す方向と逆方向から刃を入れます。
気を許すと事故に繋がってしまうという緊張感を感じました。

伐採を進めていくと、伐採木の樹冠が隣の木に引っかかってしまい、
一筋縄ではいかない難しさを実感しました。

その後、造材して直径を測り、この林分の立木について
目安となるデータを得ました。
お昼休憩の後、森を移動して毎木調査と伐採木選定を行いました。
およそ500平米内にあるスギ全ての樹高・胸高直径を4班で手分けしながら測定しました。
その後、伐採木の選定の仕方について学びました。

班ごとに4パターンある間伐方法から間伐方法を選んで、
井上氏のアドバイスのもと伐採木を選びます。
間伐方法によって伐採する木材の本数は大きく異なります。
例えば、主観的判断を除した規則的に伐採木を決める列状間伐では19本であった一方、
育ちの悪い木を選ぶ劣勢木間伐では6本でした。
また列状間伐について、
調査地であった埼玉県飯能市は等高線によって植樹が行われているため、
直線的に伐採列を決められる訳ではなく、
テープで直線を作ってから伐採木を選びました。

直線的に植樹されて木材の大量生産が行われている九州地方では
手間が少なく効率的に間伐木を選定できる列状間伐が行われているそうで、
間伐方法にも地域性があるようです。

埼玉演習(2)
2日目の最初に行われたのは、多くの受講生が楽しみにしていた森林散策。
林道を歩きながら、立木の見分け方について井上講師からお話を伺いました。
道の途中にはムササビの巣穴やシカが昼寝していたと思われる場所などが見られました。

また、スギ・ヒノキ・サワラの見分け方やそれぞれの樹種の適地などを伺いました。
両面シダが優占する場所や玉アジサイがある場所ではスギがよく育ち、
小アジサイが群生しているところではヒノキが良く育つそうです。

気根・フウトウ・あてなど立木の欠点の見分け方なども伺い、
これまでオンラインで学習してきた特徴を実際に見る中で、
受講者からも多くの質問が上がっていました。
江戸時代に使用記録が残る林分もあり、
先祖代々大切に引き継がれてきた森であると感じたとともに、
それらの記録を管理していく人の重要性を感じました。

その後は、原木センターに行き丸太の見方について説明がありました。
丸太の山は末口径や出品者ごとに作られているとのこと。
どのように丸太の売買が進められていくのか、
また、競り以外の売買もあることを学びました。

午後からは、2日間で測定してきたデータの整理を行いました。
1日目に伐採した木を高く売るためには、
どのような長さで丸太を切り出せば良いのでしょうか。

2cm括約(切り捨て)で測定する胸高直径を考慮しながら、
最も高く売るため様々なパターンでの切り出し方を試し、
班それぞれで議論が活発に行われていました。

結果、1本あたり5~6万円となりました。
70年ほどかけて育てということだけでなく、
今回の実習で伐採や森林管理の大変さを体感した受講者は、
価格に対し厳しい現実があることとを学びました。
また、製材品を見ながら木材の欠点や特徴について解説を聞きました。
受講生の中には、
「現在欠点とされている木材を逆にデザインとして売り出してみては」
というような意見もあり、
実際に現物を見てこそ得られるインスピレーションが生まれていました。

2日間を通じて、林業の現場を肌で感じ、
受講者それぞれがこの経験を仕事にどのように活かせるのか考えを深めていました。
受講生同士でも、森林林業の状況を踏まえて、活発に議論が交わされている様子でした。
【次回】
| 日時 : | 令和7年11月8日(土)13:30-17:30 |
| 講師 : | 能口秀一(木材コーディネーター) |
| 事務局 : | 安田哲也(NPO法人サウンドウッズ代表理事) |
| インターン: | 小田幸奈 |
| 方法 : | オンライン |
| 内容 : | 製材の役割(1) |








