【レポート】令和7年度木材コーディネート基礎講座第6回

【講座概要】
| 日時 : | 令和7年11月8日(土)13:30~17:30 |
| 講師 : | 能口秀一(木材コーディネーター) |
| 事務局 : | 安田哲也(NPO法人サウンドウッズ代表理事) |
| インターン: | 小田幸奈 |
| 方法 : | オンライン |
| 内容 : | 製材の役割(1) |
【内容】
| はじめに | (13:30-13:40) |
| 第一部 木材のグレーディング | (13:40-15:00) |
| 第二部 木材の活用・カスケード利用 | (15:10-15:50) |
| 第三部 木材の価値と価格 | (16:00-17:00) |
| 質疑応答・おわりに | (17:00-17:30) |
【講座詳細】
第6回はオンライン講座。今日から製造流通分野に入ります。
製材は、原木が持っているポテンシャルを最大限引き出し、
木材の価値を高めていくために必要不可欠な工程。楽しみです。
本日もインターンの小田よりレポートします。
■講座レポート
製材の役割(1)
前半では、日本農林規格を参考にしながら、木材の品質測定について学びました。
木材の日本農林規格は4分野に分かれていて、本日学ぶ「製材JAS」は、
JAS格付士が木材の外観情報から材のグレードを決定する目視等級区分と
機械などで曲げ強度やヤング係数など測定して決定する機械等級区分からなります。

能口講師によると、この規格基準は未だ不十分な点も多く、
変更や改正が度々行われているそうです。
製材JASの原文をたどりながら、構造材、化粧材など使用目的に応じて
細かく基準が制定されていることを確認しました。
このような細かく複雑な基準のためか、
日本国内のJAS認定工場は600工場程度しかなく、
中でも機械等級区分で木材を格付けできる工場は約100工場しかないそうです。
格付けされた木材の流通が進んでいない状況について学びました。
次に、木材の強さの指標となる樹種別強度等級について説明がありました。
住宅などに使われる木材に「安全性」はとても重要であるため、
実際の個体群の強度の低い方から5%程度の値に基づき強度が設定されています。
たとえば、建築業界ではベイマツは強いという認識があるそうですが、
樹種別強度等級を参照するとスギの方が強いと表現されています。
それは、多くの個体はスギよりもベイマツの方が強いのですが、
一部のベイマツがスギよりも弱いため、
強度はその個体を基準に設定されているからです。
即ち、サンプル間のばらつきが大きい樹種ほど、強度が低くなりやすいのです。
また産地によっても強度に差が出てくるそうです。
同じ等級であっても樹種によって対応できる強度が異なることを踏まえて、
選ぶことができるように、現物を見る目を養うことの大切さを学びました。

後半では、能口講師の木材価格試算シートを参考に、木材価格がどのように決定され、
流通毎にどのようなコストがかかっているのか実際にシミュレーションを行いました。
この項目では、山元に還元される額の少なさに受講生は驚いていました。
能口講師によると、化粧材の値段は高くなりやすく、還元率も高くなるそうで
特に寺社仏閣では、色・つや・杢など綺麗な化粧材が求められやすいそうです。
流通コストも高まっていく中で、
原木の値段だけが上がっていないという厳しい現実に課題意識を持つ講義となりました。
木材価格が低迷し収益が少ないため設備投資ができず、
製材品の品質や価値を高めることが難しいという悪循環が起こっているように感じました。
流通で発生するコスト削減や、製材段階でより木に付加価値をつけられるような工夫が
求められていると実感しました。

【次回】
| 日時 : | 第7回:令和7年11月18日(土)13:30~16:30 |
| 講師 : | 能口秀一(木材コーディネーター) |
| 事務局 : | 安田哲也(NPO法人サウンドウッズ代表理事) |
| インターン: | 小田幸奈 |
| 方法 : | オンライン |
| 内容 : | 製材の役割(2) |







