2021/11/10

【レポート】令和3年度木材コーディネート基礎講座第7回

【講座概要】

日時: 令和3年11月4日(木)18:30~20:30
講師: 能口秀一(木材コーディネーター)
事務局: 藤田良子
インターンシップ生: 齋藤智比呂
開催方法: オンライン

【内容】 オンライン座学5製材の役割(1)

オンライン座学5-1:木材のグレーディング (18:35~19:25)
オンライン座学5-2:木材の活用・カスケード利用 (19:35~20:27)

 

<講座レポート 作成者:齋藤智比呂>

 

■木材のグレーディング

 

 

木材の品質を証明する制度として、現状ではJAS制度(日本農林規格)が基準となっています。

 

 

今回は、JAS制度を中心として、目視等級区分や機械等級区分などのJASの区分や寸法の許容差、

なぜJAS規格は普及しないのか、普及しないがゆえに

JAS同等基準や自社基準などの様々な基準が実際の現場で使われていることについて説明があり

そして、木材の材面品質の基準となる節や品質測定について学びました。

 

 

現在、木材は幹から枝葉まで幅広い用途に利用されています。

しかし、用途によって原材料となる木材に求められる品質とそこにかけられるコストは異なってきます。

各用途における木材の値段について、原木単価と工場出荷時単価を比較しながら学びました。

 

 

また、ABCD材などの木材の用途別のランクについての説明があり、

それらがどのような製品に利用されているのか、

利用目的に応じた木材に求められる品質についても学びました。

 

用途によって仮が変わることを理解しておくべきであると、講師の次の言葉でわかります。

「データを理解し、現物を見る目を養うことが重要」

「木の品質を見て、どこにどういう向きで使うのか考えるのが大事」

「適材適所に原木の品質を当てはめることが必要」

 

 

■感想

 

講義の終盤に「今後の木材の生産傾向」として、手入れ不足の森林資源の有効利用、

並材利用の高付加価値化の道、ウッドショックによる変化について説明がありました。

 

今の日本の山には手入れが行き届かず、良質になりにくい立木が数多く見られます。

そのような木材の利用先としてバイオマス発電や製紙工場など木材の品質を問わない利用方法があります。

その一方で、木材の品質を前面に押し出した使い方が減ったために、

良質な材の高付加価値化が難しくなっています。

 

木材を安直に大量に消費するだけでなく、少しでも多くの木材に付加価値をつけ、

地域の森林を育てながら資源として利用していかなくては、と思いました。

【次回について】

日時: 令和3年11月11日(木)18:30~20:30
内容: オンライン座学6製材の役割(2)
講師: 能口秀一(木材コーディネーター)
開催方法: オンライン