2021/11/27

【レポート】令和3年度木材コーディネート基礎講座第10回

現地演習の第3回と第4回は、兵庫県丹波市で開催です。
丹波市はサウンドウッズの地元。
本日の演習地・有限会社ウッズの製材所に最も近い公民館でのレクチャーからスタートです。
明け方から本降りだった雨も演習に合わせて上がってきて、青空がのぞく日になりました。
  
【講座概要】
 

日時: 令和3年11月27日(土)10:00~17:00
講師: 能口秀一(木材コーディネーター)
安田哲也(NPO法人サウンドウッズ代表理事)
事務局: 藤田良子
インターンシップ生: 齋藤智比呂
開催方法: 現地演習

 
【内容】 現地演習3:価値の設定・製造コスト把握
 

演習3-1木拾い実習 (10:15-12:00)
演習3-2目視等級の演習 (13:00-4:00)
演習3-3原木選択・木取り演習 (14:00-16:00)
演習3 まとめ (16:00-16:40)

  

 
■ 価値の設定・製造コスト把握
 
丹波演習の1日目は木拾いからスタートしました。
 

 
事前に出されていた木拾いの課題について、
建築士の安田講師から図面の読み方の説明がありました。
その後、建築士でもある受講生を中心に疑問点など意見を出しあいました。
今年はウッドショックもあって、原木(丸太)の価格がこれまでより高騰していると、
価格計算のときに、能口講師から解説をしていただきました。
 

 
午後からは場所を有限会社ウッズに移し、乾燥機や製材機の説明と共に、
山から搬出された原木(丸太)がどのようにして製品になるか解説をしていただきました。
 

 
「目の前の原木をどのように製材すると価値が出るか?」
「どのような製品を作るか。それに合わせた仕入れが必要」
  

 
その後、まっすぐな原木(丸太)と、
製材や製品にしたときにねじれが生じやすい原木の見分け方を
その理由と共に教えていただきました。
それを基にして、2日目の製材演習で使用する原木を3班に分かれ、選びました。
 

 
選ぶ時のポイントは、原木(丸太)の欠点とその原木からどのような製品を作るか、です。
班ごとに着眼点は異なり、枝打ちがされている根曲がりした原木、
大きな直径で大きな枝跡が残っているユニークな原木、
まっすぐな大きな直径(大径)の原木、と個性豊かなラインナップになりました。
 

 
次に原木の価値を最も高めるにはどのような製品を取るのが良いか、
木取りを考えました。
3班とも選んだ原木がユニークなため、製材の方針も様々で、
2日目の製材が楽しみです。
 

  

■ 感想
 
演習1日目は木拾いから始まり、木取りで終わりました。
前回の演習で、造材の大切さを学びましたが、
実際に木拾いをすることで、建物のどこにどのような大きさ、
長さの木材が使用されているか知ることができ、
山での造材の理由を学ぶことができました。
 
木取りでは原木の価値を最も高めるにはどのような製品を取るのが良いか、
原木ごとの特徴に合わせ考えました。
 
山での造材も立木の価値を最も高めるにはどのような造材をするのかが大切ですが、
造材も、木取りもどのような需要があるか把握してこそ
最も価値を高めることができると思います。
これからは、立木から最終の製品までイメージできるようになりたいと思います。
  
【次回について】
 

日時: 令和3年11月28日(日)9:00~16:00
内容: 木取り演習と製材体験
講師: 能口秀一(木材コーディネーター)
開催方法: 現地演習(兵庫県・丹波)