2022/10/20

【レポート】令和4年度木材コーディネート基礎講座第1回

今年度も基礎講座が始まりました。
初回は東京都港区の会議室を借りて、対面での座学講座を実施しました。
事務局の下前がレポートします。

 

【講座概要】
日時:      令和4年9月17日(土)
講師:      井上淳治、安田哲也
事務局:  藤田良子、下前仁美
開催地:  東京(機械振興会館会議室)

 

【内容】
第一部 オリエンテーション
第二部 木材コーディネート事例
第三部 森林・林業と原木の品質(1)

 

■第一部

代表理事安田より、開講挨拶を行いました。
2010年から開始し全国に木材コーディネーターの輪が広まっていること、
今年度新たに多くの皆様に受講開始いただけたこと改めて感謝をお伝えしました。

 

 

受講時の注意点等事務局連絡を行ったあとは、
自己紹介と名刺交換タイムです。
仕事や地元の共通点が見つかるなど、皆さんの緊張した面持ちがだんだんほぐれていき
木材コーディネート講座らしい和気あいあいとした空気に近づいたように感じました。

 

 

 

 

■第二部 木材コーディネート事例

 

日本の森林の現状と木造建築を実現するための要点についてご紹介。
サウンドウッズがコーディネートした木造建築と木材調達で工夫した点をお伝えしました。

 

 

岡山県西粟倉村の事例では
100年の森林構想に基づいた、
保育園建設と、役場庁舎と図書館が入るあわくら会館の建設のための木材調達支援の事例を解説しました。

 

兵庫県香美町の村岡小学校幼稚園の事例では

木材調達の実例と、地元の山と木の話が継承されていくように
紙芝居が学校行事として毎年上演されていることを紹介しました。

 

 

■第三部 森林・林業と原木の品質(1)

 

まずは森林・林業業界で使われる業界特有の用語のご紹介。
「立木」は「たちき」ではなく林業では「りゅうぼく」と読むことなど

多くの分野にまたがる関係者間のコーディネートを担う上で、

欠かせない「言葉」の共有について、説明しました。

 

 

 

人工林の植生密度や枝打ち間伐など、立木品質のコントロール手法を多数紹介しましたが

50年、100年後の状況は予想困難であるため
植林は「流行りではなく、気候や土壌といった植生環境に沿って行うもの、
時代が変化してもそこにある環境に逆らわず森づくりを続けることが林業」

「原木の販売は、今ある木の価値を見極めを大切に扱い、価値に見合った価格で売ることが大切」と熱く説かれました。

「50年後、また節の無い木材の値段が上がる夢を追いかけているんですよ」

と語る、井上講師の言葉が印象的でした。

 

「次世代へ森林を受け継ぐことはとても難しい課題だ。
ぜひこの講座を通して木材を目利きして価値を高める考え方を身に着けてほしい。」

井上講師の熱いメッセージで講座を締め括りました。

 

 

 

 

【次回の内容】

開催日時 令和4年10月5日(水) (18:00~20:30)
講座前     ディスカッション (18:00~18:30)
第一部     ディスカッション結果の発表 (18:35~18:45)
第二部     森林・林業と原木の品質(2) (18:45~20:20)
開催方法    オンライン