【レポート】令和4年度木材コーディネート基礎講座第7回

木材コーディネート基礎講座第7回を開催しましたので

事務局下前がレポートします。

 

 

【講座概要】
日時:      令和4年11月12日(土)14:00~17:00
講師:      能口秀一(木材コーディネーター)
事務局:  藤田良子、下前仁美
開催地:  オンライン

 

【内容】

講義前 ディスカッション (14:00~14:30)
第一部 ディスカッション結果共有 (14:35~14:45)
第二部 製材の役割(2) (14:45~16:55)

 

■第一部

 

今回のディスカッションテーマは

高付加価値であり再生産可能な利用法とは?
~地域の木材コーディネート地域の変化を想定して考える。どのような情報が必要か?~

 

枝打ちなど生産にかかったコストに見合う利用・販売先が必要という意見や、

枝打ちなどで生まれる原木の価値について

消費者へ木材の価値を丁寧に説明を行うことが重要であるといった意見が出ました。

また、付加価値を高めるためのコーディネート費用はどこから支払われるのか、

責任の所在を明確にしたいという意見もあり、木材コーディネーターのあり方についても模索している様子がわかりました。

 

能口講師が注目した意見にコメントや情報提供を行いました。

再生産可能とは、再利用可能な製品を生産することをイメージした方もいたようですが、

原木の生産が森林の生産量を上回らない利用方法であることを伝えました。

 

 

■第二部

 

 

JASの等級区分と、通称として使われる等級名称の違いについて解説しました。

 

 

 

木材価格試算シートを用いて原木から製品になるまでの各段階にかかるコストと計算方法を解説しました。

原木材積の表記は小数点第3位までなのに対し

製品材積は小数点第4位まで表記するようJASで定められていること、

市場での手数料など原木を製品として販売するまでにかかる工程とコストを紹介しました。

例えば原木の所有者である山主に支払う金額を2000円/m³で設定すると、直径17㎝、3mの丸太は1本は154円の販売価格になると説明。

消費者視点から見た木の値段のイメージと比べとても低い現状を伝えました。

 

 

製材の技術や工程の説明を行い、製材方法でどのような杢目(もくめ)が出るか、図を用いて紹介しました。

原木一本の価値を高める製材のために必要な情報は、曲がりや傷、枝打ちの時期などがありますが、

目的とする製品によっても求められる性能が異なるため

柱や梁を作る場合は強度の確保を優先して製材。

 

 

 

 

最後に、「基礎講座を通して、製品の杢目から原木を想像できるようになってほしい」

と受講生に講師の想いを語りました。

 

 

 

【次回の内容】

開催日時 令和4年11月16日(水) (18:00~20:30)
講座前     ディスカッション (18:00~18:30)
第一部     ディスカッション結果の発表 (18:35~18:45)
第二部     製材の役割(3) (18:45~20:20)
開催方法    オンライン