【レポート】令和4年度木材コーディネート基礎講座第10回

兵庫丹波演習2日目です。いよいよ製材実習です。
朝の冷え込みは弱かったのですが、さすが冬目前、ずっと屋外に出ていると寒い一日でした。
 
【講座概要】

日時: 令和4年11月27日(日)9:00~16:00
講師: 能口秀一(木材コーディネーター)
事務局: 安田哲也、藤田良子
開催地: 丹波市立幸世交流施設(兵庫県丹波市)
有限会社ウッズ製材所(兵庫県丹波市)

 
【内容】 現地演習4:木取り演習と製材体験

演習4-1製材実習 (9:15-12:00)
演習4-2歩留まり計算 (13:00-15:45)
演習4 まとめ (15:45-15:55)

 
【講座詳細】
木取り方針が決まっていない班は、公民館で話し込んで検討していましたが、
木取り方針が決まった班から順番に製材所に移動し、チョークを使って製材するラインを書き込みました。

 
能口講師が、未成熟材を多く含む製材と少ない製材を用意していました。
 

 
両方の材にまたいで乗って揺さぶると、振動の伝わり方が違うことがわかり、
木材のしなり方・強度が違うことがよくわかります。
現場では、しなりが落ち着かない製材品は建築用強度を満たさないと判断し、出荷をやめるそうです。
受講生も順番に二つの材に乗ってその振動を体感していました。
 

 
講座のワークシートには木の腹を上にして木取りを記入していますが、
いざ原木を見ると、慣れていないとどちらが上かわかりません。
書き直しを重ねた結果、気が付けば放射状に書き込んでいる班も。
チェーンソーで小口を切り落として、再度記入をしていました。
 

 
搬出する際にグラップルで掴んだ傷のために、無節の板(高級材)を諦めないといけない現実。
そして、原木市場では原木が2cm括約で取引されているにもかかわらず、
製材所ではミリ単位で製材機を設定している現実。
これらを知った受講生は、山主へ支払う原木の価値を高めるために、
製材と造材そして搬出がいかに重要であり、いかに工夫の余地があるか実感したようでした。
 

 
製材が終わった班より、出来高をメモして、早速歩留まりの計算です。

 

 
2cm括約を上手に利用し、長さ3mの原木を選んだ班が、歩留まりよく高額製品を作り出して
今回のお題を制しました。
製材を通して原木の価値を高めるための学びが多い実習になったのではないでしょうか。
 
【次回について】

日時:  令和4年12月7日(水)18:00~20:30
第一部  ディスカッション結果の発表
第二部  関係者ネットワーク構築と配慮すべき事項
第三部  ビジネスプランの作成について
講師: 安田哲也(NPO法人サウンドウッズ代表理事)
開催方法: オンライン