【レポート】令和6年度木材コーディネート基礎講座第5回
第5回は、埼玉演習からバトンタッチした能口講師によるオンライン講座です。
本日もインターン生お二人にお手伝いいただき運営を進めていきます。
【講座概要】
日時: | 令和6年11月2日(土)13:30~17:00 |
講師: | 能口秀一(木材コーディネーター) |
事務局: | 安田哲也 |
インターン: | 本田久瑠美、藤田広大 |
実施方法: | オンライン |
【内容】製材の役割(1)
前編 : | 11 木材のグレーディング |
中編 : | 12 木材の活用・カスケード利用 |
後編 : | 13 木材の乾燥 |
【講座詳細】
本日の講座のレポートは、インターン生の本田さん、藤田さんの順番に掲載いたします。
■ 受講レポート (本田久瑠美)
本日の講義は、「製材の役割」。
木材のグレーディングや木材の様々な利用用途、乾燥に関わること全般についてです。
丸太・製材には日本農林規格(JAS)の基準があり、
製材品の用途に応じてそれぞれ寸法や欠点(節や色、曲がり等)が定義されていると
説明がありました。
ただし、現状流通しているJAS認定製材品は、全木材製品のうち約12%程度に留まるそうです。
こうした基準判定は「機械」もしくは「目視」で行われるそうですが
グレーディング用の機械が導入されている工場が少なく、
さらに現在は、目視で等級区分できる人材の不足が追い打ちをかけているそうで、
川中に位置する受講生の間で議論が沸き起こっていました。
次に、木材の用途別単価表を説明していただきました。
建築用材の立米あたりの単価が最も高く、
最近需要が増している複合木質材(集成材・合板・CLT等)や
バイオマス燃料の単価は高くないということです。
能口講師によると、「造材」と「製材」の段階で木の品質が大きく変わるとのこと。
つまり、どんな立木や原木(丸太)であっても、
造材や製材の腕によって木を高く売ることができれば、
山元へお金をなるべく返すこともできることになります。
「立木の中に製品が透けて見えるか。それによって、山側にお金を返しやすくなる」
今回の講義を通じて、立木や原木の品質を見て、
無駄のない、最適な仕分けができる知識と技術を持った人が、
木材関係業界の川上から川下まで広く必要だと感じました。
山側自身が、製材の基準や事情を学ぶことは、
山側に多くお金を戻るような造材ができるようになる方法の1つだと思いました。
■ 受講レポート (藤田広大)
本日の講義では、木材の品質指標について含水率の基礎知識や製材JASを学び、
製材以外の木材の活用方法を学びました。
また製材の仕上げに必要な乾燥方法やその特性も学びました。
製材は木材流通のちょうど川中にあたり、
川上の林業と川下の木材利用側の両方の知識が必要です。
木材のグレーディングから製材強度の測定、
建材として求められる材の供給を担う重要なポジションであると感じました。
木材の品質測定ではベイマツ平角材を例にあげ、曲げ強さにバラつきがあること、
ヤング係数に対応する強度は、まずは目視をしっかりと行うようにと説明があり、
「大切なのは、データと目利き」であることを学びました。
製材の方法によって木材の価値が変わり、
より高付加価値のある材へ価値を引き出すことで、
山主へ必要十分な還元を行うことが、伐採後に放置される森を減らし、
植栽・管理が継続される森に繋げることができるのではないか。
それが、製材所が目指す「森への価値の生み出し方」と熱く説いてくださいました。
「強度・色艶・香り。木材本来の特性を活かすために
誰のためのメリット・デメリットを考え適切な乾燥方法を選択することが重要」
そのなかで、ドライングセットを行っても内部割れがほとんどおきないというエピソードがありました。
講義では、含水率20%のとき半径方向と繊維方向では収縮率が約2.5%異なるため、
内部割れによる強度低下が問題と感じたのですが、
次回の丹波講習で実物をもとに講義を受けられるとのことなので、
その辺の疑問が解決できればと思います。
【次回】
日時: | 令和6年11月13日(水) 18:00~21:00 |
講師: | 能口秀一(木材コーディネーター) |
事務局: | 藤田良子 |
インターン: | 本田久瑠美、藤田広大 |
開催方法: | オンライン |
内容: | 製材の役割(2) |
前編 : | 14 木材の価値と価格 |
後編 : | 15 木取と木材価値 |